「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第699回
昔のピザはこうだった(その2)

大井町の「オリガノ」に来ている。
登場したピッツァならぬピザと
最近は出会うことの少ないドリアを見て
ツレのM倉サンが相好を崩した。
こういうものには目のない御仁なのである。

鳥胸肉使用のチキンドリア
photo by J.C.Okazawa

まずはチキンドリアに手を付けたが熱くて食べられない。
猫舌ではないM倉さんにオッツケて
J.C.はミックスピザに手を伸ばす。

直径19センチメートル
photo by J.C.Okazawa

ピザの具は、サラミ・ハム・ピーマン・
玉ねぎ、それにマッシュルームである。
これが850円也。
直径28センチの大盤になると1500円だ。

昔のピザはもうちょっと厚みがあったように思うが
お味のほうはとても懐かしいものだ。
懐かしさの源泉はおそらくピーマンだろう。
イタリア人はピッツァの具に
緑のピーマンはまず使わない。

2切れ目にはガーリックペッパーの
タバスコを少々垂らしていただく。

なかなかよかったニンニク味
photo by J.C.Okazawa

一味変わって、これはこれでいい。
ピッツァにあまりニンニクは使われないが
ニンニクがゴロゴロ載っかったピッツァが
あってもいいのではないか。
チーズとの相性の良さは
スイス料理のフォンデュが証明しているし・・・。

我慢していたビールを結局は頼んでしまい、
プレートを交換して
食べやすい温度になったチキンドリアに挑む。
鳥胸肉と玉ねぎとマッシュルーム入りの
ホワイトソースがバターライスを覆っている。

子どもの頃からドリアやグラタンは
あまり好きではなく、めったに頼まないけれど、
ドリアにも懐かしさを感じた。
ドリアやグラタンを好まぬ理由は
クリーム味のせいばかりではない。
時間が掛かりすぎること、
熱くてすぐには食べられないことが
せっかちな性格に合わないからなのだ。

親子二人の切り盛りだろうか。
息子が調理に専念して、母親が接客担当。
このお母さん、奥のテレビが気になるらしく、
しばしば奥へと消える。
のんびりしたものである。

親子連れが入店してきて
大きいほうのピザとスパゲッティを注文した。
われわれが食べ終える頃に
デカピザがやって来る。
「これがパパの若い頃に食べたピザなんだよ」
「へえ〜っ、うまそうだね」
親子同時に手を伸ばした。
ほほえましいシーンであった。


【本日の店舗紹介】
「オリガノ」
 東京都品川区大井1-20-2
 03-3777-1027

 
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2009年3月9日(月)

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