第700回
おかめの顔に心が和む
M倉サンと大井町の「オリガノ」で
チキンドリアとミックスピザを分け合ったあと、
そこからほど近い大井三ツ又交差点にある
日本そばの「吉田家」に向かった。
本店(451回参照)は立会川の旧東海道に
風格のたたずまいを見せている。
支店のほうもどうしてどうして、
なかなかに風雅な趣きがある。
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素敵でしょ?
photo by J.C.Okazawa
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店先の品書きも親切にして品がよい。
ここでは二人ともおかめそばをお願い。
この店で温かい種モノを試していないJ.C.が
選んだおかめにM倉さんが追随したのだ。
注文したあとも品書きをつぶさにチェック。
せいろ・かけは735円と、けっこうなお値段である。
種モノは冷・温を問わず、1000円の品が多い。
われわれが頼んだおかめもそうだが
なめこ・とろろ・にしん・力・山かけ・
鳥南ばん・カレー南ばん、みな千円札1枚である。
とにかくメニューの幅がきわめて広い。
ほぼ全種類に渡って、そば・うどんを選べる。
にぎわいそばって何だ?
お子様そばってどんな内容だ?
興味をそそられることしきり。
一品料理も充実のラインナップを誇っていた。
まぐろぬた・いか納豆・酢の物・焼き魚・
揚げ出し豆腐・和風さらだと相当な品揃えである。
ごはんものにしても、天重や天ぷらごはんはもとより、
かき揚げごはんに地鶏すき焼きごはん、
鉄火重までカバーしている。
金2850円也の刺身ごはんは
どれほど立派な刺身が登場するのだろうか。
鍋物まであった。
うどんすき・鴨すきに加えて、
あんこうすきまで扱うのには唖然としてしまう。
立会川の本店でさえ、
ここまでの布陣は揃えてなかったと記憶する。
そうこうするうち、おかめそばが登場。
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ユーモラスな表情を見せるおかめそば
photo by J.C.Okazawa
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いいですねェ、この顔。
両目はこちらを見ているが、
頬っぺたは片頬だけを見せている。
しいたけと湯葉がその頬っぺにあたる。
生麩の眉毛がひょうきんだ。
この陣容ならそばを抜いたおかめ抜きで
日本酒を飲んでみたくもなる。
かまぼこがズドンと2枚に
玉子焼きとほうれん草の青味。
一片の柚子も気が利いている。
後日、本店でもおかめそばをいただいた。
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湯葉が鼻になっていた
photo by J.C.Okazawa
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よく似てはいるが、
眉毛と鼻が微妙に異なっているのが判る。
おかめを二つ並べて比べてみると、
三ツ又店のほうが目鼻立ちが整った器量よしである。
【本日の店舗紹介】
「大井三ツ又 吉田家」
東京都品川区大井3-6-7
03-5718-5501 |