「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第701回
「かぐら坂新富寿司」の一夜

飯田橋駅前から神楽坂を上ってゆく。
この坂は早稲田通りで一方通行。
驚いたのはこの道路、
0〜12時は下り、12〜24時は上りと、
一方通行の方向が変わるのだ。
事故が起こらないのが不思議なくらい。

坂をほぼ上りきった場所に
肉まんで有名な中華の「五十番」がある。
この店の角を右折すると本多横丁。
かつてジョン・レノンとヨーコ・オノが
出没したうなぎ店「たつみや」が
暖簾を掲げていたりもする。
その先の裏路地を今度は左折すると、
J.C.気に入りの「かぐら坂新富寿司」がある。

一夜、中学の同級生でハーピストの
Iアサンと連れ立って訪れた。
数日前、彼女のコンサートの司会進行役を
務めたお礼にご馳走になったのである。
少量ずつだが多品目に渡って楽しんだ。
ビールと芋焼酎をやりながら
いただいたものは下記の通り。

わけぎぬた  ちょい焼きたら子  すみいか明太和え
刺身盛合わせ(ほうぼう・小肌・さんま・赤身・中とろ・
         たこ・青柳)
毛蟹  まながつお幽庵焼き  なめたがれい煮付け  
真鱈白子バター焼き  穴子素焼き  ぬか漬盛合わせ  
にぎり(松皮かれい昆布〆・すみいか・ほうぼう・
    〆さば・煮はまぐり) 漬け生姜

青字は特筆モノである。
にぎりが5カンだけとはいえ、
まことにもって食べも食べたり、である。

若き親方、R太郎のシゴトは進化を続けている。
サカナの目利きも鋭くなったと見え、
取り扱うサカナの質が向上し、種類も増えた。
加えて大女将にあたるお婆ちゃんの煮付けも健在だ。
前回は真鯛のかぶととアラで、この夜はなめたがれい。
エンガワも中骨もしゃぶりつくして堪能する。

R太郎のにぎる鮨はかなり小ぶり。
銀座の鮨屋と比較すると、
「ほしな」ほどではなくとも
「久兵衛」と同じくらいのサイズ。
つまみとつまみの間に挟んでも違和感がまったくない。

満員御礼の店内は活気にあふれている。
テーブル席・小上がりともにいっぱいだ。
おまけに2階の座敷で宴席が張られていた。
8時半を回り、一息ついたお婆ちゃんが
ようやくJ.C.の隣りに座った。
さっそくビールをお酌して3人で乾杯。

数年前に八十路に突入したというのに
かくしゃくとして好物のビールもガンガンだ。
お婆ちゃんととりとめのない会話を交わし、
ビールを酌み交わすのが大きな楽しみである。
あとはR太郎がヨメさんをもらえば
万事めでたしとなるのだが・・・。


【本日の店舗紹介】
「かぐら坂 新富寿司」
 東京都 新宿区 神楽坂4-4-17
 03-3268-2644

 
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2009年3月11日(水)

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