第760回
チャイナタウンで満腹の巻(その2)
お世話になった編集者のM山さんと
横浜の中華街に遊ぶ日曜日の昼下がり。
誰も知らない隠れた佳店「雲龍」にて
什錦炒麺と豆鼓排骨飯を完食したところだ。
ところが食べ終えた直後に
J.C.の頭をヒットした店がある。
休みの日にわざわざ横浜までやって来て
しかもチャイナタウンで昼めしだというのに
冷たいビールを我慢し切ったことは
有森裕子さんじゃないが
「自分で自分をほめてやりたい」―
ほどのものなのである。
「エラいぞ、Jチャン」―
てなもんや、三度笠なのである。
(判らない方は「てなもんや三度笠」をググッて下さい)
悪ノリもほどほどにして向かった先は「徳記」。
こちらは実に8年ぶりの訪問だ。
懐かしい看板と暖簾が路地の奥で迎えてくれた。
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得も言われぬ雰囲気が漂う
photo by J.C.Okazawa
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年季の入った暖簾は
「お客さん、ずいぶん久しぶりアルネ」―
とでも、ささやいているようだ。
この店を知り得たのはおそらく、
池波正太郎翁の食味エッセイ第一作、
「食卓の情景」によってではなかったかしら?
と、この原稿をしたためながら思いついて
書棚を探って調べたら
あにはからんや、そうではなかった。
それでは「散歩のとき何か食べたくなって」だろうと
当たりをつけたが、その書籍はすでに
散逸したものとみえて見当たらない。
まっ、いいか。
先に進もう。
一軒目の「雲龍」では麺&飯だった。
二軒目の「徳記」でも同様に飯モノを取ると、
丈夫とはいえ、わが胃腸に余計な負担を掛けてしまう。
再び協議の結果、ここでは麺&麺で合意をみる。
細かい字で印刷された壁の品書きは見づらい。
それでも何とか読めないこともない。
ザッと紹介してみよう。
■御飯類
什錦炒飯(五目チャーハン)・・・・・・・・700円
中華飯(五目あんかけごはん)・・・・・・850円
豚脚飯(とんそくごはん)・・・・・・・・1000円
■麺類
葱油麺(ねぎそば)・・・・・・・・・・・800円
広東麺(五目あんかけそば)・・・・・・・750円
豚脚麺(とんそくそば)・・・・・・・・・1000円
叉焼麺(チャーシューメン)・・・・・・・750円
柳麺(ラーメン)・・・・・・・・・・・・650円
什錦炒麺(五目あんかけ焼きそば)・・・・750円
ご飯モノより麺類のほうにヴァリエーションがある。
ほかにも牛バラや豚バラを使った麺飯類、
あるいは鶏肉の担々麺なども揃うが
中国語で表記する漢字が見つからないのでオミットした。
=つづく=
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