「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第762回
牛フィレ肉のガーリックステーキ
=男の手抜き料理シリーズ第10回=

久しぶりに男の手抜き料理シリーズいきます。
今回はヴェジタリアン以外なら
ほとんどの人が大好きなステーキを取り上げる。
それも奮発して牛フィレ肉だ。
仏語でフィレ・ド・ブッフ、
英語ならテンダーロインである。
フィレのど真ん中の高級部位がシャトーブリアンだ。

何も松坂牛や近江牛を用意する必要はない。
できれば和牛が望ましいけれど、
別に豪州産でもかまわない。
最近は豪州牛もグラス・フェッド(牧草飼育)ではなく、
グレイン・フェッド(穀物飼育)が増えてきているが
食味はまだまだで、米国産のほうが美味。
それでもサーロインと違い、
脂肪分の少ないフィレであれば、
豪州産の欠点がある程度は緩和される。
100%牧草で育った牛肉の脂身は草の色が移ってしまい、
黄緑色をしているくらいだから、推して知るべし。

それでは、アラ・キュイジーヌ!

(1)用意するのは牛フィレ肉1枚(150g前後)と
   ニンニク2カケだけである。
   あとは塩・黒胡椒・コーン油・バター・
   ブランデーのみ。
(2)冷蔵庫にあった肉なら常温に戻し、両側に振り塩。
   10分ほど置いて水気を拭き取り、両側に黒胡椒。
   できればペッパーミルで挽き立てを。
(3)熱したフライパンにコーン油を引いて
   厚めにスライスしたニンニクを投じたら中火に。
   焦げる前にニンニクを取り出し、
   今度は強火でいさぎよく、一気に肉を焼く。
   1分足らずで肉を返して蓋をし、中火で1分半。
(4)肉の上にバター1カケを乗せ、
   溶けるがままに、あと30秒焼く。
   ブランデー少々を注ぎ、強火でフランベする。
   バター・肉汁とともに温めておいた皿に移し、
   先刻のニンニクを散らせば出来上がり。

ポイントはけっして肉を焼き過ぎないこと。
覆水盆に返らず、焼き過ぎナマに戻らず、でっせ。
そして肉を返すのは1度きりである。

あとはソースと付け合せだ。
上記の手順でじゅうぶんに美味しいが
ソースのほしい人はフライパンに残った
バターと肉汁に生醤油を垂らすもよし、
少量の赤ワインを煮詰めて塩を落とすもよし。
意外と合うのが醤油の代わりに
ウスターでも中濃でもソースを加えること。
最後に和辛子・洋辛子を問わず、辛子をお忘れなく。

ステーキだけでは淋しいのでガルニテュール。
無精者はマックあたりでフライドポテトを買えばよい。
繊細派には絹さや、あるいはいんげんがオススメ。
絹さやは高価にして火の通しも微妙につき、
ここは手軽ないんげんにしておこう。
鹿児島や沖縄産はそれなりの値段がしても
安価なオマーン産も出回っている。
仕上げにクレソンを添えたら言うことナシ。

 
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2009年6月4日(木)

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