「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第775回
一杯のラーメンから(その2)

千駄木は三崎坂下の中華屋さん「砺波」で
注文品の検討をしている。
ラーメン店再訪シリーズなので
ラーメンを食べなきゃ始まらないから
J.C.の注文はすでに決まったようなものだ。

相棒は菜食主義者じゃないかと
勘ぐられるほどの野菜好き。
おそらく野菜そば(他店のタンメン)に
キマリだろうなと様子をうかがっていると、
あにはからんや
彼女が選んだのはヤサイイタメライスであった。

はは〜ん、しっかり米の飯を食うつもりだな。
となると、2軒のハシゴは難しいぞ。
どうやらヤッコさんには
ハナからそんなつもりがないらしい。
上手くダマくらかして隣町の根津に誘導し、
これまた優良店の「中華オトメ」の訪問を
目論むJ.C.の当てが外れたワケだ。

そういうことならラーメンだけでは
とても晩めしまで腹が持たない。
かといって大盛りラーメンは好きではないし、
思い切って半炒飯ラーメンに挑んでみた。
炒飯はあまりオーダーしないほうだが
けっして嫌いではないのだ。

前回この店を訪れた際、
よせばいいのに蟹爪フライラーメンに手を出した。
700円の値段を考慮すれば
真っ当な蟹の爪を使えるはずがない。
それなのに蟹カマの蟹爪に失望して
「庶ミンシュラン」では一つ星から
無印良店に降格させてしまった。
公正を期した結果とはいえ、
余計なモノを頼んだものだと反省している。

ラーメンは相変わらずのシンプルさ。

具はチャーシュー・シナチク・ナルト
photo by J.C.Okazawa

ケレンのない醤油スープに
多少の化調を感じるものの、素朴な味に好感。
ほぼ真っ直ぐの中細麺の食感もけっこうだ。

バラけた炒飯はしごくオーソドックス。

チャーシューと玉子だけの炒飯
photo by J.C.Okazawa

味付けに過不足はないけれど、
願わくば、きざんだ長ねぎを投じてほしいところ。
ラーメン同様に卓上の胡椒をパッパッと振りかける。

相方のヤサイイタメには豚の小間切れが散見され、
野菜全体の火の通しがちょうどよい。

定食なので大根新香と清湯付き
photo by J.C.Okazawa

おすそ分けのお返しに半炒飯を半分押し付ける。
これなら一つ星のままでよかったな、と悔んでももう遅い。
年内に今一度来る機会もあろう。

支払いを済ませて表に出ると、
ハス向かいに鮨店「乃池」の暖簾が出ている。
店先で2人の客が順番待ちをしているようだ。
穴子のにぎりで名を馳せる「乃池」には
しばらくご無沙汰している。
ここであったが三年目。
近いうちに再訪しようと心に決めた。


【本日の店舗紹介】
「砺波」
 東京都台東区谷中2-18-6
 03-3821-7761

 
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2009年6月23日(火)

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