「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第811回
土用丑の日にうなぎを食べる夕べ

去る7月25日の土曜日の夜。
第三回「下町を食べる会」の第二夜を
深川は清澄の「天竜」で開催した。

当日の夜。
10人ほどの有志が二次回に流れた。
その席で「瓢箪から駒」の如くに決まったのが
「土用丑の日にうなぎを食べる夕べ」であった。
幸いなことに今年は土用の丑の日が
7月19日と31日の2回めぐって来た。

たまたま参加者の中に鰻店「大作」を
経営する会社の社長さんのI田さんが
おられたのがハナシの発端。
以前は銀座にもあった「大作」だが
現在は竹橋のパレスサイドビルの地下に
1店舗があるだけである。
濠端に建つ真っ黒なビル、
毎日新聞社のビルといえば、
「ああ、あのビルか」と
東京在住の方ならお判りいただけよう。

集まったのは総勢12名。
もはや「下町を食べる会」のマドンナとなった
M生子チャンが浴衣姿で現れ、
「よし、鰻食べるぞ、日本酒飲むぞ!」という気に
させてくれる。
ボーイフレンドのT中クンはメンバー中最年少。
T大の大学院に進んでいる。

ほかには大手出版社役員のN野サン、
食品業界の裏のウラに精通しているW辺サン、
中国株に詳しいHサンとS木サンなどなど、
様々な人たちが集結したのだった。
店のオーナーのI田サンには接客に徹してもらった。
懇切丁寧なサービスに感謝である。

サッポロの生ビールで乾杯の後は
おのおの好きな飲みものにシフトし、
4テーブルのあっちゃこっちゃで談論風発。
J.C.はといえば、恋人のT中クンには悪いが
マドンナの正面に座を占めて
菊正宗の猪口を傾けながら
浴衣姿を愛でていたのである。
幹事の特権乱用のきらいがないではない。
でも、文句を言う人など誰もいやしません。

枝豆の茹で加減が最高。
立派な肝焼きはうれしいことに1人1本あて。
かつおのたたきは土佐造りで
たっぷりのニンニクスライスがご機嫌。
万願寺唐辛子の白身魚射込み揚げと
蝦蛄(しゃこ)の磯辺揚げの盛合わせにも
きちんとしたシゴトがなされている。

そしてお待ちかねのうな重は
全員が一番小さいのをいただいた。
I田サンには失礼ながら未踏の店だったし、
新聞社の地下でもあり、あまり期待はしていなかった。
ところが、高いレベルに驚かされた。
大手町・神保町界隈はうなぎの不毛地帯。
貴重な救世主を竹橋のたもとに見つけたのである。


【本日の店舗紹介】
「大作」
 東京都千代田区一ツ橋1-1-1パレスサイドビルB1
 03-3213-2808

 
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2009年8月12日(水)

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