「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第825回
足の向くまま立石へ

飲み友だちのW辺サンは当コラムの読者。
胃の手術をして以来、一度に食べる量が制限されている。
飲み出したらあまりつまみを必要としないJ.C.にとっては
ちょうどよい酒友(さけとも)だ。
ときどきどちらからともなく声を掛け合って
気の置けない酒場・居酒屋で落ち合う。

その夜もそうであった。
どこへ出掛けたものかと算段した結果、
墨東の地を訪ねることで意見がまとまった。
押上・曳舟・玉の井・堀切・四つ木・立石一帯は
いずれ劣らぬ城東の大衆酒場のメッカ。
いずれも、酎ハイ・ホッピー・焼きとん・煮込みを
ウリとする店々が目白押しである。

待ち合わせたのは京成立石駅の改札口。
順番待ちのお客が列を成す有名店「宇ち多」は
ハナからあきらめている。
というよりも、出される焼きとん・もつ刺し・煮込みが
行列に値するとは思っていないからだ。
それでも値段の安さは感涙ものだから
すんなり入れれば、大いに利用するつもりではいる。

初めに向かったのは、ここも立石の人気店「江戸っ子」。
「宇ち多」との相違点は
ヴィジターもひんぱんにやって来るあちらに対して
こちらはほとんどの客がジモティであること。
入口をふさいでいる自転車がジャマだ。
みんなチャリンコで飲みに来ているのだろうか。
店内はギュウギュウ詰めで、2席だけ残っていた。
最後の席に滑り込めたのは幸運だった。

キリンラガーの大瓶を分け合い、
すぐさまハイボールに移行する。
焼きとんは、タン・ハツを塩、シロ・レバはタレで。

大ぶりな串のタンとハツ
photo by J.C.Okazawa

キャパは40席ほどですべてカウンター。
いや、小さなテーブルが1卓だけあったが
ここに座って飲むのはイヤだね。
個性的なオバちゃんたちが大活躍している。
中には新米のパートタイマーが
ベテランに叱られたりもしている。

2軒目は「宇ち多」のはす向かいの「二毛作」へ。
店名がなぜ「二毛作」かというと、
昼間、おでんダネの練り製品を商う「丸忠蒲鉾店」が
夜になると、おでん居酒屋に変身するからだ。
芋焼酎・海をロックでお願いする。
すかさず突き出しが出たのだが・・・

J.C.には小柱、Wナベさんにはイカゲソ
photo by J.C.Okazawa

異なる2種類の登場とは、なかなかに面白い店だ。

おでん屋に来ておでんを食わぬわけにはいかない。
好みの種を盛合わせてもらった。

はんぺん・シューマイ巻き・すじ・あさり天
photo by J.C.Okazawa

さすがに餅は餅屋で、おでんは練り物屋だ。
期待以上の美味しさに高野豆腐とチーズ巻きを追加すると
ともに個性的な優良ダネ。
この店が立石の新名所になる日も近そうだ。
そんな予想もあながち的外れではあるまい。


【本日の店舗紹介】その1
「江戸っ子」
 東京都葛飾区立石1-19-2
 03-3696-6788

【本日の店舗紹介】その2
「二毛作」
 東京都葛飾区立石7-1-9
 03-3694-9593

 
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2009年9月1日(火)

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