第835回
第四回「下町を食べる会」のお知らせ
来たる10月10日(土)に
第四回「下町を食べる会」を開催します。
今回は下町・入谷の焼き鳥店「鳥昭」です。
偶然見つけて立て続けに2度訪れ、即決めました。
詳細は下記をご覧ください。
昭和通りと言問通りがぶつかる場所が入谷の交差点。
そこに面して馬肉料理がウリの「三富」がある。
実はここに立ち寄った帰り道に「鳥昭」を発見したのだ。
屋号の「鳥昭」は店主の名前に由来するのか
それとも昭和通りの「昭」の字を拝借したのかは
聞きそこねたので、まだ知らない。
今日はその「鳥昭」を脇に置いておいて
馬肉の「三富」にスポットライトを当てる。
出向いた目的は「めしとも」の取材を兼ねた煮込みである。
連載では豚もつ・鳥皮・牛すじなどの煮込みを
紹介してきたが、ここいらで
馬もつをはさんでみようと思ったわけだ。
上野ガード下の「大統領」、
吉原大門前の「土手のあつみや」など、
馬もつ煮込みを提供する店がないではない。
それでも東京中くまなく集めても二桁に満たないだろう。
サッポロ生の中ジョッキでさっそく名代桜煮込みを。
馬の腸はかなり黒っぽく、
土鍋ならぬ土皿で来たのでスープをいただきにくい。
長ねぎが丁寧にきざまれていて様子がいい。
品書きに馬すじスープというのを見とめ、
これにも惹かれて迷わず注文。
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旨みいっぱいの馬すじスープ
photo by J.C.Okazawa
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化調を感じないこともないが、かつお出汁が利いている。
おまけに腱の部分、それもアキレス腱まで投入されて
その滋味を一緒に煮られた大根が吸い込んでいるから
その旨さたるや煮込みに匹敵しうるものがある。
おでんや鍋物にも似た、こういうものを食べると
条件反射的に日本酒が飲みたくなる。
壁の貼り紙に「本日のお試しセット」というのを発見。
3杯で530円と価格も手ごろだ。
よし、いただきましょう。
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涼しげなグラスに注がれたお試しセット
photo by J.C.Okazawa
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3種の銘柄は以下の通り。
赤・・・刈穂(秋田)
緑・・・七賢(山梨)
青・・・伝心(福井)
清涼感の刈穂、スッキリとした酸味の七賢、
キレはないがコクのある伝心と、三者三様。
たまさかこういうのも興が乗って楽しい。
桜煮込みと馬すじスープだけでは
いまだ腹三分目といったところ。
新さんまの塩焼きをタップリの大根おろしで
やりたい気持ちがつのれど、ここはジッと我慢の子。
かくしてもう1軒を物色中に
くだんの「鳥昭」に遭遇したわけなのだ。
【本日の店舗紹介】
「三富」
東京都台東区入谷1-6-1
03-3872-6213
たくさんのお申し込みありがとうございました!
第四回「下町を食べる会」 は
おかげさまで定員となりました。
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