「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第850回
サンフランシスコの三ツ星

世界中のミシュラン三ツ星を食べまくることで
その名を馳せている藤山純二郎さん。
2009年度のミシュラン三ツ星世界72店を
自腹で完全制覇してしまった「必殺!食の仕掛け人」である。
その藤山さんからありがたいメールをいただいた。

彼にとって72軒目の三ツ星、
ナパ・バレーの「フレンチ・ランドリー」を
訪れた際のメニューを送ってくださったのだ。
十数年もサンフランシスコの土を踏んでいないJ.C.のこと、
もちろん未踏の名店である。
せっかくの貴重なメニューなので、ここに紹介したい。
もちろん彼の許しはいただいている。

そのとき9月20日、日曜日。
全18皿からなるシェフのテイスティング・メニューである。
テイスティング・メニューとは
仏語のムニュ・デギュスタシオンのこと。
それではご覧ください。

(1)PEACH “GAZPACHO”  
  コリアンダー風味の桃のガスパチョ
(2)GRILLED SEA OF JAPAN OCTOPUS
  日本海産たこのグリル
(3)FLORIDA EVERGLADES FROG LEGS
  フロリダ産かえるのグルノーブル風
(4)MONTEREY BAY ABALONE
  モントレー湾産あわびの黒トリュフ風味
(5)CHARRED TORO
  炙りまぐろトロのあきたこまち添え
(6)CODDLED JIDORI HEN EGG
  低温ゆで地鶏玉子の黒トリュフ風味
(7)“OREILLE DE COCHON”
  仔豚の耳のディジョン・マスタード添え
(8)SALAD OF ROASTED HAWAIIAN HEARTS OF PALM
  ハワイ産ヤシの芽のサラダ
(9)HAND-ROLLED RUSSET POTATO “GNOCCHI”
  手巻きニョッキの白蝶鮫キャヴィア添え
(10)SAUTEED FILLET OF ATLANTIC COD
  大西洋産真だらソテーのルイユ添え
(11)MAINE LOBSTER TAIL “POCHEE AU BEURRE DOUX”
  メイン産ロブスターのポシェの澄ましバターソース
(12)MOULARD DUCK “FOIE GRAS EN TERRINE”
  ムラール鴨フォワグラのテリーヌ
(13)DEVIL’S GULCH RANCH RABBIT “EN PERSILLADE”
  うさぎ鞍下肉のニンニク風味パン粉焼き
(14)“CHATEAUBRIAND” OF MARCHO FARMS NATURE-FED VEAL
  乳飲み仔牛シャトーブリヤン(極上フィレ肉)のグリル
(15)“MONTGOMERY’S CHEDDAR”
  モンゴメリーのチェダーチーズ
(16)MOON GLOW PEAR SORBET
  桃のソルベの焼き梨添え
(17)“COFFEE AND DOUGHNUTS”
  コーヒーとドーナッツ
(18)“OPERA CAKE”
  オペラケーキのプラリネ添え

ずらり紹介しただけで紙面がつきてしまった。
各ディッシュにはガルニテュール(付合せ)も
ふんだんに盛り込まれている。
すでに紹介した日本海のたこ(北海だこと思われる)や
あきたこまち、あるいは地鶏玉子やまぐろトロなどのほか、
水菜・東京蕪・味噌と、日本の食材が目白押しだった。

興味深いメニューを送ってくださった藤山さんに
あらためて感謝の意を表します。
そうそう、ちなみにこの食事のお勘定は300ドル。
しかも藤山さんはお酒を召し上がらない。
そしてサンフランシスコからの往復タクシー代が
450ドルで計750ドル
いやはや、三ツ星レストランにかける彼の執念たるや、
実にすさまじいものがありますな。
完全にシャッポを脱ぎました。

 
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2009年10月6日(火)

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