「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第872回
サフォーク種のジンギスカン

当コラム読者のT永サンより
このようなメールをいただいた。

サフォーク種の羊肉を食べようと
ネットを探したところ、
都内に2軒、新宿と大塚にあることがわかり、
なおかつ、肉をネットで取り寄せるより、
やすいことがわかりました。

家から歩いて5分の場所なので
家族で出かけてみたのが2年前です。
それ以来、友人や家族と出かけていますが
札幌のビール園のジンギスカンよりうまいと、
皆さんが言ってくれました。

羊肉のメニューは塩とタレの2種類だけです。
そのほかは大衆食堂メニューで、パッとしません。

新大塚の「薄野(すすきの)茶屋」のことである。
ジンギスカンは油と煙さえ我慢すれば
けして嫌いな食べものではないし、
せっかくのご推奨にお応えして一夜出向いた。
一度行ってみたいと思っていたそば店、
「寿美吉総本店」がすぐ近所にあるから
締めの食事はそちらに流れるつもり。
新日本橋に勤務していた頃、
当地の「寿美吉」を何回か利用した。
その本家筋には少なからず興味が湧く。

「薄野茶屋」の生ビールの中ジョッキは
ほとんど小ジョッキのサイズ。
1杯380円ではとても文句は言えない。
食事中、お替わりを2度して計3杯飲み干した。
メニューにはT永サンのおっしゃる通りに
生ラムとねぎ塩ラム(ともに780円)があり、
もちろん両方お願いした。

さすがにサフォーク種のラムは美味であった。
数ある羊の品種の中で顔と四肢が真っ黒なのは
英国原産のサフォーク系くらいではなかろうか。
それが肉の旨みに影響しているとは考えにくいが
とにかくおいしいのである。
タレで食する生ラムは塩・胡椒だけでもイケる。
ねぎ塩ラムは添えられたねぎ塩に
卓上の生にんにくと辛味噌を混ぜ込み、
あぶったラムに塗るのがオススメ。
ところで壁に貼られたランチメニューの
鮭フライの玉子とじって何だ?
カツ丼みたいに鮭のフライを溶き玉子でとじるのだろうが
想像するだけでも気色が悪い、というより悪趣味だ。

「薄野茶屋」のラムくんに満足して
T永サンに感謝しつつ、「寿美吉総本店」へ。
天ぷら系にしてはずいぶん安いと思いつつも
つけ天そば(800円)というのを注文。
いわゆる小柱と小海老のかき揚げせいろだが
安いハズだよ、コロモばかりで具材がトンと見当たらない。
おまけにそばまで小麦粉が多く、そば特有の香りがしない。
創業大正2年といっても、こんな店に総本店を名乗られては
数ある「寿美吉」があまりにも不憫。
“安物買いの銭失い”を地でいく、愚かなJ.C.でした。

【本日の店舗紹介】その1
「薄野茶屋」
 東京都豊島区南大塚2-36-4
 03-3945-1949

【本日の店舗紹介】その2
「寿美吉総本店」
 東京都豊島区南大塚3-2-11
 03-3987-4344

 
←前回記事へ

2009年11月5日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ