「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第909回
2009年の月間チャンピオン=ランチ篇=(その2)

前回に引き続いてランチ篇、
今年後半の月間チャンピオンです。

7月某日
神田まつや(淡路町)・・・そば
 池波正太郎が愛してやまなかった日本そばの老舗。
 週刊現代の取材でおジャマし、親子丼をいただいた。
 同じ旧連雀町の「かんだやぶそば」とは逆に
 庶民的な雰囲気に満ち満ちている。
 もりよりもかけに味わいのある風変わりなそば屋は
 いつ訪れても相席は必至だ。

8月某日
天乃家(千倉)・・・うなぎ
 およそ30年ぶりに再訪し、あらためて魅了された。
 都内の大店(おおだな)では
 けして味わうことのできない粗にして野な蒲焼きを堪能。
 品書きにマンボウの腸の味噌煮を見つけ、
 一杯やらずにはいられなかった。
 酢と塩の加減のよい〆さばも秀にして逸。

9月某日
神田志乃多寿司(淡路町)・・・大阪寿司
 いなり寿司の老舗の地下でイートイン。
 名代のいなり・のり巻きもさることながら
 押し寿司の旨さと美しさは都内屈指の卓抜さ。
 ただ今改築中で近所の仮店舗ではお持ち帰りのみ。
 再開を心待ちにしている。
 
10月某日
ゆたか(浅草)・・・とんかつ
 ほどよいサイズのロースカツ定食は
 浅草随一の理想的な昼ごはん。
 ヒレカツ・海老フライ・生姜焼きと、
 ハズレがないが、結局はロースカツに回帰する。
 千切りキャベツは他店がマネのできないしどけなさ。

同じく10月某日
ダルマサーガラ(東銀座)・・・インド料理
 多彩なランチミールズは南インド料理のフルキャスト。
 単品でインドカレーに専念するのもまた一法。
 雨後の竹の子の如く、都内に氾濫するインディアンは
 ほとんどが帯に短し、たすきに長し。
 銀座のはずれでは需要が供給を上回ることもなく、
 のんびり食事を楽しめるのがありがたい。

11月某日
新富寿し(銀座)・・・鮨
 銀座の老舗ではお決まりのにぎりが3150円。
 この値段で真っ当な江戸前シゴトに出会える。
 小肌・穴子・玉子のトリオは
 まぐろを差し置いても食したい。
 若手の職人ばかりがもてはやされる今日この頃、
 故きを温ねて新しきを知るべし。

12月某日
鷹匠(根津)・・・そば
 いよいよ冬の味覚の牡蠣がぷっくりと肥えてきた。
 牡蠣南蛮は1575円と少々値が張るが
 一食の価値、大いにあり。
 大粒ながらも3個の牡蠣では不満が残り、
 あと1〜2粒の増量が望まれる。

という結果となり、
年間グランドチャンピオンは「レバンテ」
次点は「匠 達広」です。

明日は今年前半のディナー篇をお送りします。

 
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2009年12月28日(月)

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