「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第940回
洋風かつ丼 
=男の手抜き料理シリーズ第12回=

久々に「男の手抜き料理シリーズ」いきます。
昨年の7月以来だから半年ぶりになる。
今回はかつ丼である。
それも普通のではない、洋風かつ丼である。

かつ丼にはいろいろなタイプが存在しており、
大きく分けて日本そば屋風、とんかつ屋風、
そして洋食屋風といったところか。
ここでいうかつ丼は溶き玉子でとじるスタイル。
したがってソースかつ丼や味噌かつ丼とは別モノだ。

名古屋名物にケチをつけるわけではないが
味噌かつというのはどうも苦手である。
味噌椀の赤だしもあまり好まぬから
三州・岡崎名産の八丁味噌と折り合いが悪いのかな。
そうは言っても生麩の田楽に添えるのは八丁味噌に限る。
それゆえ、わが家の冷蔵庫には信州味噌と並んで
八丁味噌がその居場所を確保している。

さて、今回の手抜き料理の洋風かつ丼である。
読者の方々はネーミングから洋食屋風のかつ丼を
思い浮かべられたかもしれない。
ところが全然違うのである。

通常のオーソドックスなかつ丼は割下に
玉ねぎのスライスを敷き、
包丁を入れたとんかつを並べて煮立てたところを
溶き玉子でとじ、どんぶりめしの上に乗せたものだ。

割下には醤油や砂糖、さらには味醂を使う向きもあろう。
どうみたって純和風の材料の集合体である。
そこで和風から洋風にアレンジするため、
醤油をソース(ウスターか中濃、ミックスがベスト)に、
砂糖をケチャップに、味醂を白もしくは赤ワインに
それぞれ代役を務めさせたら面白いのではなかろうか。
そう思いついたのである。

ポイントは玉子にソースやケチャップが
マッチするかどうかだが、これはイケると思った。
目玉焼きにソースを掛ける人は少なくないし、
オムライスにケチャップは必要不可欠であろう。
発案は確信に変わっていった。

それでは、アラ・キュイジーヌ!

(1) 合羽橋辺りで蓋付き親子鍋を買って来る。
   なければフライパンでも可だが蓋は重要。
(2) 近所の精肉店で1枚200〜300円のロースかつを買う。
   ラードで揚げる精肉店のものがよろしい。
   デパ地下はともかく、スーパーは駄目!
(3) 親子鍋に上記の洋風割下を入れ、玉ねぎを煮る。
   割下の味付けはお好みでケチャップは少なめがよく、
   濃さは水で調節する。
(4) 適宜に切ったとんかつを加えて
   さらに1分ほど煮立てる。
(5) 玉子2個のうち白身1個分を別に取っておく。
   残りをザッと混ぜてとんかつの周りに流し、
   とんかつには取り置きの白身を掛け、蓋をする。
   待つことおよそ30秒。
(6) これをどんぶりめしに乗っけて出来上がり。
   仕上げにグリーンピースを散らせばさらによい。
   三つ葉では洋風にならないので不可。

すばらしくおいしいものではないが
たまには目先が変わって面白い。
洋食好きの旦那さんや子どもたちには喜ばれよう。

J.C.はかつ皿とごはんの別盛り、
いわゆる“わかれ”のほうが好きである。
白飯だと、ほかのおかずをつまめるからだ。
また、別盛りの際には水気をよく切った千切りキャベツを
かつ煮の下に敷いてしまうか、脇に添えてやる。
これがソース&ケチャップ味にとてもよく合うのだ。

えっ?「めしの炊き方は?」ってか?
まさかそこまで救いようのない人はいないと思うが
そういうサバイバル精神のかけらもない輩(やから)には
サトウや加ト吉のレトルトごはんが
救いの手を差し伸べてくれるでしょうよ、ったく!

 
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2010年2月10日(水)

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