「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第952回
塩ラーメンを食べくらべ

夜の銀座の売れっ子のA耶チャンが
写メールを送ってきてくれた。
何でも彼女の女友だちが
たまたま清里で出食わしたフクロウの写真である。
フクロウは“不苦労”に通じ、縁起がいいのだそうだ。
この写真はちょっと消去することができないな。

ハナシはいきなり銀座から神田に飛んで
今日のテーマは塩ラーメン。
神田須田町「磯野」、神田小川町「三四郎」、
この2軒の塩ラーメンを食べ比べる。

夕方の開店時間の17:45に合わせて
「磯野」を訪れると、店先のベンチに先客が4人。
ほどなく暖簾が出され、順に券売機にて食券を購入。
この際、薄っぺらな食券が静電気で
券の出口に張り付いてしまい、落ちてこない。
食事中に来店する客が
「すいませ〜ん、券が出ないんですけど・・・」
若い店主(雇われかもしれない)、応えて
「静電気で張り付いてると思います」
このやり取りの繰り返し。
張り付く前に張り紙でもしておけばよさそうなものを。

塩ラーメンには肩ロースのチャーシュー大1枚に
シナチク・ふのり・水菜、そして微塵切りの長ねぎ。
ふのりの意図が読めず、水菜はラーメンの具として合わない。
やや塩気が勝つスープは鶏ガラ系の風味が立つものの、
奥行きに欠け、表面の油っ気は強い。
細くも太くもない麺は粉っぽさを主張するコシがある。

総じてあまり好みのタイプではなく、
採点すれば、5点満点で3.6点
ネットのデータやブログは過大評価だ。
隣りの客のチャーシューメンには
肩ロースとバラ肉の異なる2種類のチャーシューが
おのおの2枚ずつ、塊りから切り出されていた。

神奈川県の有名店「中村屋」が出店した「三四郎」へは
開店1時間後の18時に訪れた。
ややっ、意外にも行列がないどころか、先客が1人もいない。
今の世の中、こういうアッサリ系のラーメンは
万人に受け入れがたいのかもしれない。
しかもここは学生街、麺山盛りのコッテリ味でないと
現代の若者は見向きもしないということか。

品揃えは、醤油・塩・カレーとあって
それぞれに、むらさき・うしお・まさら、
シャレたネーミングが施されている。
「磯野」と食べ比べるために、うしおの食券を買い求めた。

具材は肩ロースチャーシュー1枚に
シナチク・小松菜・味付け玉子が半個。
特徴的なチャーシューは真空調理され、
燻香を含んだハムのような味わい。
細いシナチクはけっこうが、味玉はしょっぱい。
魚介系を感じさせるスープに
山田錦純米酒と3年熟成の三州味醂が使われている。
細打ちストレート麺は歯ざわり快適で好きなタイプ。
こちらは同じく5点満点で3.9点
「三四郎」にはトッピング抜きの、
かけラーメンがあり、このアイデアにはそそられる。

東は神田須田町から、西は神田神保町まで
ちょくちょく徘徊するエリアにつき、再訪もあろうが
どうやら採点通り、「三四郎」のほうに足が向きそうだ。


【本日の店舗紹介】その1
「磯野」
 東京都千代田区神田須田町1-3
 03-3256-2929

【本日の店舗紹介】その2
「三四郎」
 東京都千代田区小川町3-26
 03-3294-5346

 
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2010年2月26日(金)

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