「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第1037回
夜明けの祝杯

予期せぬ快勝に快感を覚えている。
イタリア―スロヴァキア戦からビールを飲んでいたが
今は冷やしておいたシャブリを抜き、
独り祝杯を挙げてこの原稿を書いている。

デンマーク戦は日本選手の誰もがよかった。
それぞれの役割をはたしていた。
したがってオランダ戦のときのように
各選手のパフォーマンスの採点はしない。
そんなことをしたら野暮の骨頂であろう。

3−1のスコアはまったく想定の範囲外。
2点差をつけての勝利を予想した人はいまい。
数ある要因のうち、主因は2つある。
1.心理的に引き分けで勝ち抜けが大きく作用
2.物理的にFKの技術とGKの能力の差

このまま集中力を維持してパラグアイに対処してほしい。

日本から目を移すと、
まずはイタリアとフランスに“黙祷”である。
悲劇に対する両国民の落胆はいかばかりであろうか、
同情を禁じえない。
ドイツとイングランドは薄氷を踏みながら
首の皮1枚残して何とかつながった。

注目されていなかったサッカー小国では
ほぼ手にしていた夢が指のすき間から
こぼれ落ちたスロベニアは天国から地獄。
逆にほぼノーチャンスのどん底から
這い上がったスロヴァキアは地獄から天国。
グループリーグにおける勝負のアヤは実に面白い。

今回、地元のアフリカ勢は不振をきわめたが
日本と韓国の決勝トーナメント進出や
オーストラリアとニュージーランドの善戦を見れば、
大陸間の実力差の縮まりを実感する。
仏・伊の敗退だけでなく、独・西の取りこぼしや
英のもがき苦しむ姿がそれを実証している。

欧州大陸を出た今大会は
前例にもれず南米勢のものとなった。
近年のW杯ではいいところのなかったウルもパラも
今度ばかりはグアイがいい。
南アフリカは南アだが
南アメリカだって南アだから、さもありなん。

ともあれ組合せから優勝はブラジルとアルゼンチンに絞られた。
ブラが7割、アルが3割といった確率か。
まだ順位の確定しないG組は
1位がブラジルで2位はポルトガルだろう。
H組は読みにくいが1位がスペインで2位はチリかスイス。
となると準決勝(ベスト4)の顔ぶれは
ウルグアイVSブラジル、
アルゼンチンVSスペインとなる。
番狂わせの可能性は準々決勝でドイツがアルゼンチンを
オランダがブラジルをたたくくらいしかなさそうだ。

余談ながら、今大会やたらに目立つのが選手たちの刺青。
しかも見るからに粗悪にして醜悪なものばかり。
その点、日本の刺青は美しい。
健サンの唐獅子牡丹を一度、拝ませてやりたいものだ。
連中が大挙して日本にやって来て
ゴルフ場の風呂場や町の銭湯に現れでもしたら
当事者はさぞや困惑することだろう。

 
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2010年6月25日(金)

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