第1038回
さようなら、イングランド!
寝不足の毎日が続いている。
よく身体が持つものだと感心している。
こうまでドップリと
サッカーに溺れる日々を送っていると、
何だか自分が前監督のオシムになったような気さえしてくる。
彼を“サッカー馬鹿”などと笑えなくなってきた。
決勝トーナメント1回戦の前半4試合が終わった。
結果はすべて大方の予想通り。
番狂わせはただの1試合もない。
ウルグアイ―韓国はわずかに
東アジア同胞のチカラ及ばず。
それにしても日本と韓国のプレイスタイルは
こんなにも違うものかとあらためて実感。
国民性の違いと一言で片付ければそれまでだが
彼我の差は一朝一夕に埋まるものではなく
(埋める必要などまったくないのだけれど)、
これからもずっと2本のラインが交わることはなかろう。
J.C.はその最大の要因が
“徴兵制の有無”によるものだと考えている。
4試合のうちでもっとも両チームの実力が
拮抗していたアメリカ―ガーナだけが
延長戦にもつれ込んだのは勝利の女神の差し金か。
ゴッデスも誠にシャレたマネをするものよのぅ。
最後の最後に追いついたり勝ち越したり、
勝負強さをいかんなく発揮したアメリカだったが
とうとう息の根を止められた感あり。
グループリーグで勝負運を使い果たしてしまったようだ。
ドイツ―イングランドの勝敗は予想通りでも
4−1のスコアは衝撃的だった。
イングランドのファンはさぞや心を痛めたことだろう。
今大会最大の誤審が大きく影を落とした結果だが
あれは主審ではなく、ラインズマンの見落とし。
ここで思い出すのはマラドーナの“神の手ゴール”。
イングランドは不幸な星の下に生まれたとしか
言い様がみつからない。
スタジアムにカメラが何台も配置されている現在、
旧態然たる判定方法にメスを入れる頃ではないか。
アメリカ戦でのGKのポロリが尾を引いてしまい、
大会を通じてまったくいいところを見せられずに
敗退の憂き目を見たマボロシの優勝候補(?)であった。
失意のまま帰国するサッカー母国の冥福を祈りたい。
アルゼンチン―メキシコは
アルゼンチンのチカラを世界に見せつけた。
このチームが南米予選において
チリやパラグアイの後塵を拝したことなど俄かに信じがたい。
一体全体、何がどうしてああなったのか、不思議でならない。
メキシコは毎度このあたりで姿を消すのだが
今回もご多分にもれず、既定路線の踏襲。
しかし過去に例のないほどよいチームに成長していたと思う。
今夜の2試合はオランダとブラジルの勝利でキマリ。
明日はいよいよパラグアイ戦だ。
ともに初のベスト8を目指すことになる。
今の日本の状態なら勝気じゅうぶん、
五分と五分との勝負ではないか。
怖いのは悪魔に魅入られたようなDF陣のポカで
くれぐれも緊張の糸をゆるめずに
ピンと張り詰めてゲームに臨んでほしい。
思いも掛けない“天の恵み”を心ゆくまで楽しむぞ!
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