「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第1040回
すばらしき哉、サッカー!

当たり前のようにオランダとブラジルは
いとも簡単に勝ち上がってきた。
オランダ―スロヴァキア間の実力差は仕方ないとして
今回のチリはもうちょっと善戦するかと思いきや、
ブラジルの壁はアイガー北壁の如くに高くそびえていた。

オーストラリアを撃破したおかげで
異口同音にその強さを謳われたドイツですら
ブラジルには歯が立ちそうもない。
ドイツの持ち味は何だかんだと言いながらの帳尻合わせ。
ところがブラジル相手では突破口が見つからないまま、
タイムアップのホイッスルを聞くことになりそうだ。
おっとその前にアルゼンチンという難敵がいたっけ。

前評判の高かったイングランドも案の定、見掛け倒し。
この国はいつもこうなのだ。
今大会はイングランドを
優勝候補の筆頭に挙げた専門家がかなりの数に上った。
この惨状では彼らの目が節穴だったと
揶揄されても弁解はできない。

ひるがえってわが日本には心揺さぶられた。
第三者にとってパラグアイ戦は
退屈なゲームだったかも知れないけれど、
当事国の国民にとっては胸弾む試合だった。
このようにして世界中の国々が
それぞれに自国の代表を愛し抜いた結果が
サッカーを世界一のスポーツに押し上げたのである。

今夜、うれしかったのは延長戦への突入。
疲労困憊の選手たちには気の毒でも
これだけはぜひ、観ておきたかった。
30分間のスペシャルボーナスに思わず小躍りしたくらい。
大舞台での日本代表の延長戦など、
めったに観られるものではないもの。
常々、75分を過ぎるとパッタリ脚が止まり、
メロメロになる代表を見せつけられていただけに
30分間のエクストラタイムをどのように戦い抜くか
並々ならぬ興味を覚えたのだ。
結果、実によく頑張ったと思う。
気温は低くとも標高は高いから
選手たちの“燃費”は行って来い、
あのパフォーマンスは賞賛に値しよう。

例えコテンパンにやられるにしても
スペイン、もしくはポルトガルとの一戦を
観てみたかった気がする。
まっ、今さら未練心につまづいてもしょうがないか。

さて、そうこうするうち
あと5分でベスト8を決める最後の試合のキックオフ。
ここ2年ほど常勝を誇る無敵艦隊だが
ことW杯となるとイングランド同様に
なぜか一歩も二歩も伸び悩む。
さすればこのあたりが潮時かもしれない。

攻めて、攻めて、攻め抜いてもゴールが遠い、
そんなジレンマに陥らなきゃよいが
とかくスペイン有利の下馬評ほど
アテにならないものはないのだ。

 
←前回記事へ

2010年6月30日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ