「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第1092
上野にもリトルコリアが!

 ♪ どこかに故郷の 香りを乗せて
   入る列車の なつかしさ
   上野は俺らの 心の駅だ ♪

上野というと井沢八郎(工藤夕貴のお父さん)が
東京オリンピックの年に歌った「ああ 上野駅」を
思い浮かべる方も多いと思う。
上野駅は東京の東の表玄関、
東北出身の方なら自分が就職列車と無縁でも
心の片隅に留めている駅ではないだろうか。

上野という街は多様な顔を持った街である。
10箇所もある駅の出口のどこから出るかで
街の印象はずいぶんと変わる。
一番和むのは東京文化会館を目の前に控え、
動物園や美術館へと続いてゆく公園口。
アメ横に近い不忍口は買い物客や
酒食を求める人たちがあふれていつもにぎやか。
浅草口は陸橋直下にタクシー乗り場があったりして殺風景だ。
その上のパンダ橋口は広々として近未来的な無機質さが特徴。

上野のお山というくらいだから上野には小高い山がある。
山の裾野から麓にまたがるように駅がある。
山の上には文化的な香りが漂い、
山を下ると享楽的な匂いがたち込めている。
新宿も東と西ではずいぶん異なるものの、あくまでも平面的。
やはり地形の起伏が織り成すアヤは上野ならではのものだろう。

駅の東側を南北に走る昭和通りのそのまた東、
あるいは浅草へと続く通りの南側といってもよいのだけれど、
ここにコリアンの食料品店と飲食店が立ち並ぶ一画がある。
地番は東上野2丁目である。
同じコリアンタウンの新大久保ほど派手ではないし、
三河島ほど地味でもない。
浅草ビューホテル前の焼肉横丁よりは広いが
逆に店舗数は少ない。

アメ横界隈で所用を済ませた帰り、
焼肉ランチを食べる気になってその一画を訪れた。
めったに来ないがここへ来ると、
1951年創業の「板門店」に立ち寄ることが多い。
昔ながらの朝鮮焼肉という味わいがあるからだ。
そう言えば、われわれが子どもの頃、
親たちはキムチのことを朝鮮漬と呼んでいた。
いったいいつの頃からキムチと呼び出したのだろうか。

ランチの焼肉定食はカルビ・ロース・ハラミがそれぞれ880円。
ライス・ナムル・カクテキ・わかめスープ付きである。
得々カルビ定食・鶏ハラミ定食・ビビンパセットは580円だ。
へっ、こんなに安くていいの? という印象。

で、ハラミ定食にしてみました。

ハラミは7切れの肉片
photo by J.C.Okazawa


ゼンマイ抜きのナムルとカクテキ
photo by J.C.Okazawa


無煙ロースターなので煙りと匂いは軽減される。
いただいてみると、これが悪くないんですな、
けっこうイケるんですよ。
調子に乗ってビールを注文し、
肉のお替わりを今度はカルビでお願いする。

見映えはカルビに軍配
photo by J.C.Okazawa

ややっ、J.C.の好みはハラミなれど、
本日のカルビはその上をいった。
おかげで肉は完食したものの、
ビールのせいでライスを少し残してしまい、ごめんなさい。


【本日の店舗紹介】
「トトリ」
 東京都台東区東上野2-15-6
 03-3839-6601

 
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2010年9月10日(金)

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