「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第1116
ザックJAPANの船出

昨日の予告にしたがいまして
今日は久々にサッカーネタいきます。
「今日は絶対に勝つぞ!」――こんな意気込みで
始まった宿敵との戦いも終わってみれば
「負けなくてよかった!」――何なのこれって?

いやはや韓国は鬼門ですな。
世界王者スペインを4−1で一蹴してきた、
アルゼンチンを封じきった新生ザックJAPANのことだから
返す刀で目の上のタンコブ野郎、韓国を袈裟がけにバッサリと。
お茶の間(こんなのもうないか)のTVを前に
日本中のファンはみなそう信じて疑わなかったハズだ。
これだけ相性の悪い相手が隣国じゃ、たまったものではない。

前半は日本ペースだった。
イレブンは「このまま、このまま」と念じたことだろう。
競馬のゴール前じゃあるまいし、
相手だってこのまま引き下がるワケがない。
戦法を練り直して後半は武器を全面に押し出してきた。
身体をしつっこく寄せて寄せてつぶしにきたのだ。

普段はもっと辛口に解説する風間さんも
スタジオのスタッフに気を使ったのか
どこかお手盛り風でずいぶん甘口だった。
「アジア同士でもこれだけのゲームが出来るんです」――
この言葉に違和感を覚えたのはJ.C.だけだろうか。
それほど緊迫した熱戦には映らなかったけどなァ。

日韓戦はお互いのいいところを徹底してつぶし合うから
どうしても見た目にはブチャイクな試合運びになる。
日本が韓国に勝つためにはガップリ四つは極力避けて
ブチャイク脱出作戦を遂行しなければならない。
スピードとテクニックにいっそうの磨きをかけてほしい。

ソウルでは香川が大ブレーキだった。
ブンデス・デビューが華々しすぎて今はリトルスランプ状態。
風間さんはかばっていたが、明らかに不出来で
足にボールが付かなくてはどうにもならない。

逆に本田のよさが如実に表れた。
攻めだけでなく献身的な守りが抜群、運動量も松井並み。
スピードがないのにあの存在感はすばらしい。
スピードがないぶん、終いまでスピードが落ちないのが強みか。
あれほどのボディバランスと
ボールコントロールの持ち主とは知らなんだ。
ただし、FK以外で本田が活躍するゲームは
日本の目指す理想的な試合運びとは対極にあって
彼が目立つときは日本が苦戦している証拠。
前田・香川が輝いて初めて勝利を手にすることができよう。

GK西川はキックとポジション取りが不安定。
今野は依然より積極性を心がけるようになったが
弱気の虫が頭をもたげるのか、いまだに自信なさげ。
この2人の判断ミスによる、やらずもがなの2本のCKは
致命傷になりかねず、弱点の修正が成されていない証左だ。

それにしてもピッチの芝は、ありゃいったい何だい?
フィジカル勝負の韓国にはあのほうが有利だから
国策だろうが、まったくもってヒドいもの。
下手なゴルファーのアイアインショットさながらで
あれじゃ芝生があまりにも可哀相だ。
鳥も鳴かずば撃たれまい。
芝も生えずば蹴られまい。
いっそのこと土のグラウンドで
やったほうがよかったんじゃないの?

絶対に勝ちたかった韓国戦だがザックJAPANの船出は
順風に送り出されたと言ってよい。
アルゼンチンを破ったのはフロックではないし、
ツァッケローニ(イタリアではこう発音するんです)には
何よりも理念があり、
引き出しにはちゃんと青写真&処方箋が収められている。
ブラジルに向けていざ、旅立てザック!

 
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2010年10月14日(木)

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