「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第1117回
また足を運んだ野毛の町

当コラムで何度も紹介した横浜・野毛町。
やっぱり好きなんですねェ、
半年も無沙汰すると無性に行きたくなる。
横浜駅周辺より桜木町駅前に拡がるこの町に心惹かれる。
てなわけで、またまた足を運んでしまいましたとサ。

ん? ちょっと待てよ。
原稿を書きながら頭蓋骨の内側で何かがピカリと光った。
“足を運ぶ”っていう日本語、どこかヘンじゃござんせんか?
いったい何が足を運んで行ったの?
脳が身体に命令を下して足を運ばせたの?
そうじゃないでしょう、 違うでしょう。
正しくは足が、頭や胸や腹や背中までも
運んでくれたんじゃないの?
したがって上記青字部分を訂正します。
てなわけで、またまた足に運ばれてしまいましたとサ。
まっ、これだってより正確性を期すれば
JRの電車がほとんど運んでくれたんだけど・・・。

バカ言ってないで先に進めってか?
ハイ、かしこまりぃ!(よいお返事だこと)
野毛にかねがね気になっている洋食屋が1軒。
「ミツワグリル」という店だが
所在地は大岡川に架かる長者橋の北詰たもと。
京急・日ノ出町駅が目と鼻の先にあり、地番も日ノ出町ながら
この辺りまでなら野毛と呼んで差し支えあるまい。
野毛動物園のある野毛山だって老松町だしね。

日中、三浦海岸に行って来た若い友人と落ち合い、
外観に独特の雰囲気を漂わせるレストランの客となった。
このあと、レトロ中華の「會星楼」に回る予定なので
注文品は生ビールのほかに
鮮魚のフライと海老入りマカロニグラタンのみにしておく。

鮮魚はメルルーサであった
photo by J.C.Okazawa


これぞグラタン以外の何物でもなし
photo by J.C.Okazawa

う~ん、どちらもかなりの水準に達している。
近頃は外しまくる洋食店の多い中、これは立派だ。
正真正銘、野毛町で営む何軒かの店より上とみた。
チキンではなく海老グラタンを選んだ友も深くうなずいている。

期待を上回る収穫に気をよくして2軒目の「會星楼」へ。
ここでは瓶ビールに切り替え、やはり料理を2品目。
神奈川県下ではやたらにポピュラーな生馬(サンマー)麺と
以前から目をつけていた牛腩(ガウナン)飯である。
漢字とカタカナで表記してもピンとこないだろうから
まずはご覧いただきたい。

彩りのあるモヤシそばですな、これは
photo by J.C.Okazawa


煮込まれた牛バラがゴロンゴロン
photo by J.C.Okazawa

生馬はストレート麺にしなやかなコシが残ってなかなか。
牛腩はよく煮込まれているにもかかわらず、
脂身にクセがあるのは豪州牛を使用しているせいだろう。
鶏・豚でさえ、あっちゃこっちゃから輸入されているご時世、
割高な牛となれば、いっそう国産品の使用度は下がる。
銘柄牛の高級部位はステーキ・すき焼き・しゃぶしゃぶ用だし、
比較的安価なバラ肉にしても焼肉屋に直行だろう。
中華料理店で牛肉を頼むのは考えものかもしれない。
とは言え、この店も何軒かある気に入り店の1つ。
書いているうちに、また野毛に行きたくなってきた。


【本日の店舗紹介】その1
「ミツワグリル」
 神奈川県横浜市中区日ノ出町1-20
 045-241-0696

【本日の店舗紹介】その2
「會星楼」
 神奈川県横浜市中区野毛町2-101
 045-231-3017

 
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2010年10月15日(金)

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