「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第1167回
ソーセージとプレッツェル

世の中はイヴですね。
そして明日はキリストさまの誕生日。
むか〜し、シンガポールに居た頃、
社内で数少ない器量よしのジェニーに
「愛称のJ.C.は何のイニシャルなの?」と訊かれ、
「Jesus Christ(イエス・キリスト)だよ」って応えたら
彼女、つぶらな瞳を見開いて胸で十字を切ったっけ。
ところが横からチャチャを入れるヤツがおり、
「Japanese Clown(日本のピエロ)じゃないの?」だって。
フン、ほっとけや。

シンガポール国民の人種構成は中国系が圧倒的多数を占める。
チャーミングなジェニーもご多分にもれない。
しかるに彼らの多くはキリスト教徒で男女を問わず、
いかにもそれらしきファーストネームを名乗っている。
名前だけ聞いてりゃ、エッ、ここはロンドン?
それともニューヨーク? てなもんや、三度笠。
男でポピュラーなのはデヴィッドとマイケル。
日本ならさしずめヒロシやイチロウに相当しよう。

ヴァレンタイン・ロー君なんて
きらびやかな名前の持ち主も社内に居たが
何と寅さんより目が細いんだから笑っちゃう。
会ったことはないけれど、バンカーズ・リストに
ナポレオン・コー氏の名前を見つけたときは
しばらく開いた口がふさがらなかった。
いやはや、本人より名付け親の顔がみたいね。

脇道から本道にもどして本日のテーマ。
谷保天満宮の空飛ぶニワトリ(第1166回参照)に度肝を抜かれ、
国立駅そばの「まっちゃん」で一杯やったあとも
この街を立ち去りかねている。
土曜の日帰り旅はいまだ継続中ということだ。
しかしながら今日はもうニワトリが登場しないので
=つづく= はやめてサブタイトルを新調した次第。

ついハシゴしちゃった店は表題にプレッツェルとあるように
ドイツ風レストランの「ノイ・フランク本店」。
ただし、それほどドイツ色が強いわけではなく、
手造りのハム・ソーセージがウリで店頭販売も兼ねている。
ちなみにプレッツェルというのはドイツのパンで
往時の敵国アメリカでもやたらに食べられている人気商品。
知恵の輪のお化けみたいなリング状の形をしており、
茶色い表面には岩塩がまぶされている。
グリコのプリッツはプレッツェル・スティックのこと。
ドイツのビアホールでビールを飲んでいると
マッチ売りの少女ならぬ、プレッツェル売りの少女が
バスケットを小脇に現われたりもする。
さようにビールとの愛称はバツのグンである。

レーベンブロイの生でソーセージ三昧となった。

スライスソーセージ盛合わせ
photo by J.C.Okazawa


ボイルソーセージ盛合わせ
photo by J.C.Okazawa

どちらも持ち味を十二分に発揮して
大手ビアホールチェーンのソーセージとは比べものにならない。

パンを注文するとバゲットとプレッツェルの一緒盛り。
ほう、うれしいじゃないですか。
温製ソーセージとプレッツェルをつまみにビールを楽しみ、
冷製ソーセージはバゲットにはさんで
お手製サンドイッチの出来上がりだ。
ついでにバター入りプレッツェルなんてのも追加した。
値段も手頃でこんな店が都心にあったらいいのになァ。
日本離れした表情を持つ国立の街、
さすがに小ジャレた店があるものだと、
感心することしきりであった。


【本日の店舗紹介】
「ノイ・フランク本店」
 東京都国立市東1-14-17
 042-576-4186


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2010年12月24日(金)

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