第214回
交渉で払わない場合は法的措置を取るほかありません。

相手が代金を払ってくれない場合、
払うように請求し交渉するのが普通です。
この場合、相手方が約束どおり支払わず、
こちらは支払いを待ってあげている立場にあるので、
相手方より優位な立場にいることとなります。

そこで、支払いを待つ、
あるいは分割払いとする前提条件として、
相手方に、決算書を出させたり、
保証人をつけさせたり、担保を出させたり、
公正証書を作成したりして、
支払いを確実にする交渉をします。

しかし、交渉では、
いくらこちらが合理的な提案をしても、
相手方が応じなければ話は前に進みません。
交渉がダメなら、
強制的に回収する法的措置を取るほかありません。

小さな金額の場合でも、
契約書上明らかな場合でも、
任意の交渉で解決がつかなければ
法的措置によるのが紛争解決のルールになります。

当事者の間では、商品を渡した、
あるいはサービスを提供したことは明らかなのに、
相手方が代金を支払わないというケースでは、
相手方が一方的に悪いわけです。
相手方が一方的に悪いにもかかわらず、
何も悪くない代金を支払ってもらえない方が
弁護士費用を負担して訴訟を起こさなければ
代金を払ってもらえないのは不合理だと、
相談者から言われることがあります。
この言い分には一理あるとは思います。

しかし、日本の法律では、
ずっと、紛争を解決するのは裁判手続きにより、
権利を行使する方が
費用を負担するというルールになっています。

日本で事業を営む以上、
日本の法律がどうなっていて、
万が一、代金が払われない場合
どのようなリスクを負うか知った上で、
事業をしていく必要があると思います。

だから、代金が払われなければ、
訴訟をし、弁護士費用などを
負担しなければならなくなるリスクを認識した上で、
そのリスクをどれくらい事前に軽減するか
考えながら「物を売る」必要があるのです。


■今週の宿題 ■
Aが取引先Bに対し100万円の売掛金を持っています。
取引先Bがお金を持っていないけれども
Cに対して売掛金100万円を持っていた場合、
AはBに代わって、Cに対し
Bの100万円の売掛金請求権を行使することができる。
でしょうか? ×でしょうか?

お答えをお待ちしております。


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2003年7月15日(火)

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