第236回
医師や公務員は破産してもクビにはなりません。

昨日の宿題は
医師や公務員は、破産すると資格を失い、
失業することとなる。
○でしょうか? ×でしょうか?
という問題でした。
みなさん、どう考えたでしょうか?

答えは×です。

第54回で、普通の人は破産しても不利益がないけれども、
破産をすると資格を失ってしまい
失業をしてしまう職業もあることを書きました。
みなさん、気になるのか、医者や歯医者はどうか、
公務員はどうかなどの質問が来ました。

公務員は、国家公務員法、地方公務員法に
資格を失う場合や解雇される場合について規定がありますが、
破産については、規定されていません。
したがって、破産しただけでは、クビにはなりません。

医師や歯科医についても、
医師法、歯科医師法で
資格を失う場合について規定されていますが、
破産は書かれていません。
したがって、破産しただけでは
資格を失ったりはしないでしょう。

公務員の場合、
破産してもそのまま勤務すればよいので
あまり問題はありません。

しかし、医師や歯科医が自分で病院を経営している場合、
破産すれば、病院の設備等は失ってしまいますし、
破産手続が終了しても
その後はかなりの長期間にわたり
借金はできなくなりますから、
自分での病院経営は無理となります。
そういう意味では、手遅れにならないうちに
民事再生手続などの再建手続きを取った方が
よいかもしれません。

破産した場合でも資格は失わないので、
医師や歯科医として雇ってくれるところを
探すことはできます。


■今日の宿題 ■
弁護士に依頼する場合、
弁護士費用の他に実費を別途支払う必要があるが、
この実費には、ワープロタイプ代も含まれる。
でしょうか? ×でしょうか?

お答えをお待ちしております。


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2003年8月13日(水)

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