第22回
格安サーバ製作方法 前編

さて、前回でLANの敷設作業は終了しました。
今回はその際クライアントに提出する請求書の0を
一個増やそうというエグい作戦です(笑)。
といっても別に詐欺の類ではありません。
逆に、一般的なメーカーが
詐欺のような定価で販売しているサーバ等を格安にて製作し、
安価でクライアント様に供出しようという
慈善事業にも似た作戦なんです。

ひとことでサーバと言いましても、
webサーバ、メールサーバ、DNSサーバ、FTPサーバ等々
と実に様々な種類が存在します。
今回は紙面の都合もあるので、
これらの中から最も一般的なwebサーバに的を絞って
話を進めていきたいと思います。

一般的な企業がサーバを導入すると、
システム構築等のコストは別にして、
ハード面だけでも最低20万円〜30万円程度、
ちょっと高機能なモノになると
50万円〜60円程度の金額が必要となってきます。
これでは企業の担当者も二の足を踏んでしまい、
結果的にウェブホスティング(註1)に頼ることになってしまいます。
確かにウェブホスティングを利用すると格安で便利なのですが、
CGIが自由に使えないなどの不便な面もありますし、
なにより技術者のスキルが上がるにしたがって
物足りない面が次々に出てくるというのが事実です。

では、先ほど登場しました高価なサーバマシンは
一般的なデスクトップパソコンとどこが違うのでしょう?
また、なぜそのような価格になるのでしょう?
まず違うことは、OSが違います。
サーバ向けWindowsといえばWindowsNTなのですが、
残念なことにWindowsNTを採用しているサーバは非常に希です。
ウェブサーバの場合はUNIX(註2)。
中でもFreeBSD系の「アパッチ」のシェアがかなり高いようです。
ではこの「アパッチ」普通のパソコンでは動かないのかというと、
決してそんなコトはありません。
X86系(註3)のマシンでちゃんと動作します(註4)。
それならば、
なぜ安価なパソコンをサーバとして使用しないのかというと、
「安定性」に欠けているからなんです。
そう、サーバに最も大切なのは安定性なんですね。

次回は自作で「安定した」サーバを製作する
具体的方法に踏み込んでいきたいと思います。


註1: 簡単に言うとサーバのレンタル会社。
サーバマシンの中の
ハードディスクの一部(ディレクトリ)単位で貸してくれる所が多い。
メールアドレスやメンテナンスの面で
融通を聞いてくれるところも増えつつある。

註2: UNIXと呼ばれるシステムは大きく二種類に大別することが出来る。
ひとつは本文中にも登場したFreeBSD。
そして、もう1つが有名なLinux。
両方とも無料のOSなのですが、
初心者にはディストリビューター(有料パック)の多いLinuxがお勧め。
また、新しいMacOSテンはFreeBSDをベースを開発されているので、
思い切って使ってみるという手もあります。
ただし、安定性はまだまだ。

註3: intelが策定した企画で、
Pentium互換のCPUとチップセットの上をWindowsが走るという環境。

註4: たまーに動作しないパソコンも有り。
なお、UNIXはほとんどのパソコンメーカーで保証対象外とされているので、
もし、動かなくなっても「サポート対象外です」と言われてお終い。
トホホ……。


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2002年11月11日(月)

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