第75回
経営学! 経営の基本のキホン その9

さて、今回は支払い方法を考えてみましょう。支払い方法というと一般的には、現金か? カードか? 代引きか? などと考えると思いますが、ここでは支払方法のもう1つ重要なポイントについて考えます。それは、商品を販売してから代金を回収するまでの「売上回収期間」です。これはもちろん短ければ短いほど経営は順調にいきます。

前回の「利益率」と「売上回収期間」。この2つの指針でオンラインショップの方向性を考えることができます。もちろん、「利益率」が非常に良い商品を取り扱い、「売上回収期間」が非常に短い支払い方法を利用できればベストなのですが、なかなかそうもいきません。現実的には、両方のバランスを取りながら、よりベストに近い状態に近づけていく必要があります。

そこで役に立つのが「資本利益率」という指標です。この「資本利益率」が高いほど、オンラインショップにとっては良い条件だと判断することができます。

それでは具体的な「資本利益率」の算出方法を見てみましょう。資本利益率は以下の公式を使って算出します。

●資本利益率=利益率÷売上回収期間(資本回転期間ともいう)

この公式を使って、AとBの2つのケースを比較検討してみましょう。

【Aのケース】
粗利益率50%の商品を販売して、代金回収は専門のシステムを利用するので支払いは翌々月(2ヶ月)の場合。

  資本利益率=50%÷2ヶ月=25%

【Bのケース】
粗利益率35%の商品を販売して、代金回収はゆうパックの代引きサービスを利用するので1ヶ月以内の場合。

  資本利益率=35%÷1ヶ月=35%

さて、この2つのケースを比べてみると、一見Aのケースの方が利益率では大きく上回っており、儲かりそうに思えますが、資本利益率ではBのケースの方が優れています。

さて、この結果をどう読むのか? 続きは次回!


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2003年1月3日(金)

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