第176回
「パソメシ」番外編 パソコンは自分で作るもの! その13

前回述べたようにi820チップセットの欠陥は
チップセットそのものにあるワケでは無く、
あくまでもメモリモジュールにあったワケです。
したがって問題のメモリモジュールを使用しないで、
最初からRDRAMを2枚1組(註1)で直差して使用すれば
まったく問題無く動作します。
しかし、intelのアナウンスが悪かったのか、
ユーザーがパニックになったのか、
今となってはハッキリ分かりませんが、
とにかく「i820チップセットは不良品!」という
レッテルが大きく貼られ、雑誌等でも
そのように取りあげられるようになってしまいました。

当時のパソコンショップのサイトなどを見ると、
「i820の交換に関して」などという告知も
多数見受けられました。
つまりチップセットi820を搭載しているマザーボードは
SDRAMのモジュールが付属していようが、
いまいが、そんなコトに関係無く一括して
「不良品」扱いされていたようです。

ちなみに筆者は、雑誌等でi820が正当な扱いを受けているのを
一度見たことがあります(なんと一度だけ!)。
それは雑誌に掲載されていたパソコンショップの広告で、
一番下段の格安パーツのリストの中に
i820チップセット使用のマザーボードが掲載してあり、
名称の後にカッコ付きで
(RDRAMを使用すれば問題ありません)と書かれていました。
そうなんです。たったコレだけのことなのに、
なぜかみんなして本当のことを言わず、書かず、
口にチャックをして「不良品」扱いしてしまったのです。

そして、これがイチバンの謎なんですが、
intel社自体も「i820チップセットは無かったコト」に
してしまったのです。
つまりi820の改良型を出すことも無く、
次の型番のチップセットへと
逃げるように移行してしまったのです。

i820チップセットのこういった経緯をサイト等で調べた結果、
筆者タニグチのハートはメラメラと燃え上がりました。

「オレの手で可哀想なi820チップセットを蘇らせてやるゼ!」

といってもまだ手元には
問題のマザーボード1枚しか無いんですが(笑)。



註1: RDRAMは同じ仕様のメモリを2枚1組でバンクに差して仕様するのが基本です。

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2003年4月14日(月)

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