第1258回
連載8周年にあたって

2002年11月1日に連載を開始した
「中国ビジネスのススメ」は、
本日で8周年を迎えました。

この8年間で、中国は大きな変化を遂げ、
連載の第1回で私が憤慨していた、
おつりを投げ返されるようなことも
全くなくなりました。

しかし、今から思い返してみれば、
おつりを投げ返すことは、
私たち日本人から見れば失礼極まりない行為ですが、
当時の中国人の人にとってはごく普通のことであり、
投げ返している店員さんには、
何の悪気もなかったように思います。

それなのに憤慨してしまった、ということは、
当時の私はまだまだ中国への理解が不足していた、
ということになります。

私は日本人と中国人がうまく付き合っていくためには、
1.お互いのことを知ろうとする
2.お互いの考え方や習慣が違うことを理解する
3.考え方や習慣が違う人たちがうまく付き合っていくためには
  どうしたら良いか考える

という3つのステップが必要であると思っています。

今後、両国を行き来する人が増えるに従って、
お互いに接する機会が多くなっていくと思われますが、
ついつい自国の常識を基準に考えてしまい、
なかなかこうした3つのステップを
踏むことができないかもしれません。

「中国ビジネスのススメ」では、
今後も、なるべく日中どちらにも偏らない
公平な視点から中国の「今」をお伝えして、
日本のみなさんが
「中国の人たちはどうしてこういう考え方をするのか」
ということを理解し、
「こういう考え方をする人たちとうまく付き合っていくには、
どうしたら良いのか」ということを考える
一つのきっかけになればと考えております。

では、今後とも「中国ビジネスのススメ」、
ご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。


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2010年11月1日(月)

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