ガンを切らずに10年延命-関根 進

ベストセラー「ガンを切らずに10年延命」の著者
(元・週刊ポスト編集長)再開・新連載!

第5回
体重激減47キロ、瀕死の「断食仙人」か?

齢70歳にして、やはり、ガンは、人間それぞれの加齢、
いや、決められた寿命に微妙に影響する
「突発性の老化病」だということを
イヤというほど思い知らされたことになります。
胃の吐き気やむかつきはますます激しくなってきました。

というわけで、入院後も、1か月ほど半断食状態が続きました。
栄養点滴や輸血などで手術に備える体力を補ってはいましたが、
もちろん、術前術後も、ろくに食事を取れないために
まるで、顔色の悪い「生き仙人」のように
痩せて、顔色も悪くなってきたのです。

ご存じの人も多いと思いますが、
僕は、ガン養生法について分かりやすく
「半仙人に学べ」などと書くことが好きでした。
道教などに伝わる「仙人」の断食法や呼吸法、
イメージ法(内観)に興味を持ち、
それによる「心身の浄化」は、
多少なりとも、心身のエネルギー向上に役立ち、
それこそ不老長生の道に通じる、
東洋人特有の知恵を研究しておりました。

しかし、今回は、ノンキに
「仙人哲学」を気取るどころではありません。
否応なしに「仙人断食修行」の凄まじさを
身を以て体験させられたことになったのです。

56キロの細身が、さらに約10キロ激減して、47キロ。
まさに骨皮痩身の「ボロボロの仙人」もどきの姿に変貌しました。
もちろん、昔の仙人が「腹切り手術」を受けて、
不老長生を図ったなどという話はありませんが、
僕は、逆にもう少し積極的に
この「おかしな断食仙人」症状について考えました。

生身の人間が自然な治癒力を戻す、
つまり、ガンのような不老長生を阻害する元凶を取り除くには、
局所臓器を「切る」にしても、「切らない」にしても、
まず、断食などのような「心身の浄化」が、
次のいのちのレベルを上げる治療法・養生法になる・・・と。
この逆発想は、古今東西に共通する
「いのちの知恵」だったのではないか?と「直感」しました。

しかし、人間って、なかなか臆病です。
自分が「奈落に落ちるような症状の悪化」を
素直に自覚自認することはなかなかしません。
というわけで、あまりの激しく襲う
「自覚症状」の苦しさに耐えられず、
とうとう、頑固な僕も、
取り急ぎ、川越の帯津病院にかけつけ、
あの大嫌いな西洋医学の最新検査を受け、
原因解明と新たな治療法を探る手立てをお願いしたわけです。

普段から、「いのちを大切に」
「ガンはあきらめない」と言っている割には、
僕も弱いといいますか、もともと欲張りで、
生きるに執着に甚だしい人間なんですね。

さて、ヘリカルCTやエコー、血液検査では、
調べて貰っていたのですが、
僕は、内視鏡検査の時に飲む、バリウムにアレルギーがあり、
また生検で胃壁をかきむしられると、
1か月ほど調子が狂うので、断っていたのですが、
とうとう、9月末に、内視鏡検査を含めて、
徹底精密検査をしてもらった訳です。
背に腹は代えられません。

繰り返しますが、診断結果は、
「胃ガン(第4期)&肝転移」でした。
不思議なことに、「切らずに12年」を無事過ごしてきた
食道ガンの方は影響なし。
「完治」のままでしたが、
今回は、「胃ガン原発」、
そしてすでに「腹部リンパ転移」「肝転移」、
ガン症状の重度ステージ[段階]からいうと、
第4期=末期だというわけです。

ここまで来ると、ガン病棟では選択肢は3つに分かれます。
1.手術
2.抗ガン剤
3.これまで通り、漢方薬や免疫療法など代替療法でチラす。

おそらく、読者のみなさんも、
「関根さんは、食道ガンを切らずに12年」
生きながらえてきたのだから、
いまさら、手術や抗ガン剤の選択はしないだろう」と、
思ったことと考えます。


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2010年11月28日(日)

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