ガンを切らずに10年延命-関根 進

ベストセラー「ガンを切らずに10年延命」の著者
(元・週刊ポスト編集長)再開・新連載!

第11回
術後、大切なのは「自然治癒力」の喚起

もちろん、入院中は、「地獄に仏」といいますか、
看護師さんたちの温かい笑顔に支えられる
「極楽」の気分に浸れる時は嬉しいものですが、
とくに術後、麻酔が切れてからは
「修羅」も「地獄」もたっぷり体験しました。
そのころの回復を綴る闘病メモが以下です。

               *

術後2日目
昼前に、痛みにひ―ひ―いいながら、
集中治療室から歩いて自室に帰る。

3日目 鼻喉から胃に差し込まれた管が苦しい。
僕は「管をはずしてくれ」とかなりいゴテたらしい。
わがままな患者だ。
看護師は「3日間は外せませんよ」と「鬼」の顔になる。
夕方、やっと主治医の鈴木先生に頼んで抜いてもらう。

4日目
おチンチンに挿入された尿管、これも不快だ。
夕方、抜いてもらう。やっと自然排尿。

5日目
万歳!力なく、ガスも出る。
最後に、胃から命綱ともいえる排泄の管を抜く。

6日目 水を飲む許可が出る。
やっと、痛む切り傷以外は普通の人間状態に戻る。
人間って不思議だ。ここから、闘病生活は一変する。
とうとう、朝、階下ロビーまで新聞を買いに歩く意欲が出てくる。
「生きるぞ」という勇気がわいてくる。
その日は病院のロビーを散歩3周。

7日目 3分粥から食事の再開。
帯津先生の院長回診があり、順調だと笑ってくれた。

               *

とにかく、1週間で、激しい痛みから、
日一日毎に回復したこととなりますから、
とにかく娑婆へ戻れる嬉しさに満たされてきました。

手術後、2週間目。病院近くのお寺を散歩。
(川越の喜多院 五百羅漢にて)

さて、この術後の回復は、
輸血や栄養点滴の作用も大いにありますが、
最後は患者の自然治癒力に賭ける意欲で決まると、
しみじみ感じました。
僕の好きな「仙人」のような気分になって、
(実際に、体重は激減し、鏡で裸を見ると、
十字架に張り付け寸前の、
骨と皮のキリストのようにガリガリにやせ細っていましたが)、
この手術前後の否応なしの「半断食」そして、
「深呼吸」が回復には一番。
つまり、この病院で教えている
「気功の心得」=「仙人の心得」が、
薬以外に、とても大切だという事も分かりました。

巨大な腫瘍で胃を占拠したガンは、
まさか「切らずに12年延命してきた」僕が手術を選択してくるとは
思っていなかったかもしれないなァ・・・と
別に、化かしあいを楽しむ余裕などありませんでしたが、
僕の好きな闘病標語――
「希望こそ良薬、あきらめは毒薬」
「あわてない かきらめるなよ あせらない」

これは真実だと思いました。

術後、直面した困難は、やせ細った体に早く栄養をつけて、
傷口を早く回復させることでした。
胃の傷口を抱えながらの食事法です。
なにせ、こぶしよりも小さな胃が
小腸とつながっているわけですから、
かたい食べモノはもちろん、粥などのつるりと入るものを
茶碗の半分食べるのにフーフーいってしまうのです。
つるりと食べられたものは以下のような粗食少々ずつです。

●病院食=白粥、豆腐の味噌汁、梅干し、カボチャ、豆乳、
柔らかパン、みかん、にゅうめん、麩の煮つけ、
里芋の煮つけんどなど。

これでは栄養というか、たんぱく質がとれないので、
よく足が大きくむくみ、血行も悪く
太ももあたりまでがしびれました。

というので、以下のような健康食品からも少々補給。
●健康食品=「慧達(えたつ)」(
これは病後の細胞活性化によい
と友人から進められて飲む。天然の乳酸菌花粉発酵物質ドリンク。
乳酸菌生成エキス「智通」の姉妹品。

マクロビオティックで薦める
「玄米クリーム」「かぼちゃスープ」
また、玄米全粒粉「リブレフラワー」も合間に食べました。
*常用の「天仙液」や漢方煎じ薬は作用が強いので、
傷が少し固まってから再開。

いずれにしても、
名医や看護師さんたちの心温まるケアに恵まれ、
とてもよい「環境場」「生命場」で、
僕は術後の自己回復力の喚起に臨むことが出来たわけです。


 http://bandscorp.jp/chitsu/etatsu.html


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2010年12月4日(土)

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