第13回
余命半年?「寿命と上手に折り合いたい」
以下が、今回、胃の巨大腫瘍を切る手術と、
その後の転移治療対策に対する
帯津良一院長、執刀医の鈴木毅副院長へのお願いの手紙です。
「次なるいのちのレベルアップ」への決意の僕の真情を、
わがまま勝手に書いたものです。
全文を紹介させて貰いましょう。
*
帯津良一先生 鈴木 毅先生
前略
検査入院中は、格段のご厚意、ご配慮を賜り、
心よりお礼申し上げます。
また、婦長さんはじめスタッフの方々の行き届いたケアに
感謝致しております。
さて、一時、退院させていただき、
当方の会社の休業届などの手配もしておりますので、
早めに雑務に目途をつけ、
鋭意、これからは治療養生に専念するようにいたします。
こちらの様態は、相変わらず、
食欲減退、むかつき、疲労感、食後の膨満感、ふらつき、
頸椎の痛みなどは変わりませんが、
加えて「足(の甲)、顔などにむくみ」が出てきました。
検査後の症状の「ステージ」については
ハッキリと伺っていませんが、
(*のちに入院後、胃ガン第4期、肝臓転移、
つまり末期ガンとハッキリ告げられる)
入院・そして一時退院の10日後の
こちらの自覚症状から、勝手に類推することですが、
小生が、入院前に想像している以上に、
「状態はあまり楽観視できない」、
「転移状態がかなり進行中だ」、また、
「播種や腹水の予兆があるのかもしれない」と
素人判断したりしております。
さて、精密検査の結果、これから肝転移、栄養不足、むくみ、
(まだ腹水は無)などの悪い状態が進行するなかで、
胃の手術は可能なのかどうか?
改めて、ご検討いただき、
こんど、入院・手術のスケジュールが決まりましたら、
また、改めて見解を伺えれば幸いです。
「問題なし」というのであれば、切開していただき、
あまりひどければ、そのまま塞いで下さい。
もちろん、他の方法もあれば、
改めて考えていただけると幸いです。
小生のわがまま勝手な「最終段階の希望」は、
あくまでも自然な「寿命との折り合い」です。
食道ガンで旅立った、僕の親友の作家、倉本四郎さん、
さらに、鮫島純子さん
(スローヘルス研究会のお仲間・
明治期の実業家・渋沢栄一さんのお孫さん)の
ご主人・鮫島員重さんのケースように、
なるべく、終末期を迎えても、
手荒い外科手術、化学薬を使わずに、
もちろん楽にはいかなくても、ある段階の治療終了後は、
≪在宅で「ソフトランディング」したい、彼岸に旅立ちたいなァ≫、
≪その間、3ヶ月か、半年か、1年か、
もし許されて生き延びられるなら
いっときでも、ご機嫌に過ごせれば嬉しい≫
≪心ときめいて有意義に過ごしたいなァ≫と、
都合のよいことばかりを考えています。
毎度毎度、患者の身勝手な相談、ですみません。
手術入院のときには、またよろしくお願いいたします。
草々 関根進 拝
*
僕の身勝手なお願いでしたが、帯津先生は、
いつものにこやかな顔で快諾。
とりあえずの胃ガン手術後は、
また誠心誠意のホリスティックな知恵を絞ると
約束して下さったわけです。
お陰で、鈴木毅医師による手術は成功。回復も驚くほど順調。
ほんとうに、ただ、「メスと化学劇薬」で痛めつけられるという
通常の医療手法ではなく、
いのち全体の生命場を上げることに、
誠意を尽くしてくれる、よい病院で過ごせたと
感謝しているわけです。
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