第21回
カミさんと 涙も笑いも 二等分〜
僕の励行している、マクロビオティックでは、
「切干大根の煮出し汁」「小豆の煮出し汁」などの養生工夫を
「おばあちゃんの知恵=手当て法」と呼んで、
伝統的に伝えています。
僕たちが愛読している手当て法の参考書は
『身近な食物による 手当て法』
(正食出版 発行 正食協会(※)編集)という本で
「病後の回復には≪玄米クリーム≫、
内臓の強化には≪梅醤番茶≫がよい」など、
レシピつきで分かりやすく、いろいろと紹介されています。
さらに、症状が悪化して、腹水がたまったりした場合、
その水毒を出す方法として、
「毒の吸い出しに里芋パスター」「腹水にそばパスター」という、
腹全体に貼って湿布する手当て法も
詳しく紹介されています。
足のむくみについては、
「腎臓病、利尿、腰痛に≪小豆コンブ≫」という
手当て法が紹介されていますが、これも効果があります。
小豆には、糖質代謝をスムーズにし、
血液浄化、利尿作用があるそうです。
●小豆コンブの作り方
・材料
小豆一カップ、水
コンブ五センチ角(柔らかく煮るため)
・作り方
1.コンブを細かく切る
2.あづきとコンブを鍋に入れ、
たっぷりの水で煮る。
3.時々 再水をして柔らかくなるまで煮て、
自分自身の舌に合う塩味にしていただく。
そして、「切干大根の煮汁」「小豆の煮汁」
「小豆コンブ」を適宜、飲んだり、
食したりして、それに加えて、
就寝前に「足湯」に浸かることが、
むくみ防止にかなりの効果があることも分かりました。
熟睡も出来ます。
こうしたことは、決して、病院では教えてくれない、
まさに、「直感的な養生工夫」でしょう。
足湯は、バケツに熱めのお湯をいれ、
むくんだ足を15分ほど温めて、
ベッドに入ると、気持ちよく寝られますし、
翌朝、起きると、むくみが改善されているのにびっくりしました。
まえに、このコラムで、
下手な僕の闘病川柳を紹介したことがありますが、
まさに、●カミさんと 涙も笑いも 二等分〜
の人生後半生となりました。(^0^)
さらに、イザという時に備え、衣食住全体に渡って、
養生工夫を徹底しておくに越したことはありません。
帯津三敬病院の鈴木毅医師にお願いして、
僕の「末期ガン症状」について詳しく説明する
照会状を書いていただき、
自宅近くのかかりつけの内科医のT先生にも、
在宅緩和ケアのお願いも済ませました。
まだ、このT先生に往診をお願いするほど、
症状の悪化は見られませんが、とても卓見があり、
ケアの素晴らしい医師ですので、ひとまず、心休まっています。
とくに、末期ガン患者には、医師や病院の手配は
自分が納得できるまで徹底して
対策を練って備えることが肝要だと考えました。
最後は、なんといっても、
患者自身が生きていく住環境=生命場を
「心地よく」「快適に」保つ工夫が、
心身全体のいのちのレベルを保ち、
自らの自然治癒力を向上させる努力が一番です。
カミさんと相談して、
わが家の1階の8畳ほどの南向きの洋間に、
業務用の精度の高いエアコンを設置し、
二重ガラスの窓に改造。
いま流行りの住宅や家電のエコポイント制度の活用です。
この部屋に、パソコン使用も可能なテーブル付きのベッドを置き、
専用の「寝室兼書斎」としたわけです。
ささやかながら「生命場」を維持できる、
在宅の環境場を作り、術後の心身の
全体バランスを保てるように工夫したわけです。
※正食協会=http://www.macrobiotic.gr.jp/
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