ガンを切らずに10年延命-関根 進

ベストセラー「ガンを切らずに10年延命」の著者
(元・週刊ポスト編集長)再開・新連載!

第23回
直感的ガン治療の選択

初めての「ガン宣告」におののく患者さんばかりではありません。
僕のように幸運にも10数年、なんとか延命出来た患者でも、
再発や転移に襲われ、
「末期ガンです」「あと余命半年です」といわれれば、
普通に考えれば、帯津良一博士が主張するような
「これから、病気治療も直感的戦略の時代だ」
「ガンといわれたら、臓器局所を取り除くだけでなく、
身・魂・心の全体の生命場エネルギーを高める
自然治癒力=見えざる力を大事に考えることが大切だ」
といわれても、ちょっと待ってくださいよ、
と一瞬、躊躇するものです。
大抵の人も、そんな悠長なことを言っている段階ではない・・・
と、あせるものでしょう。

そして、手術、抗ガン剤、放射線の通常療法の限界が見えれば、
「治療費は何百万円かけもいいから助かりたい」
「日本では認証されていない最新の抗ガン剤をお願いしたい」
「温熱療法や量子線療法に効果があるらしい」
「免疫療法や分子標的療法の局所直撃は効果があるらしい」
「最後は目的までカテーテルが届かす血管内治療がいいらしい」
などなど、洋の東西を問わず、
「一発で効く療法はないか」と血眼になって探すものです。
はたまた、なんともいかがわしい
「民間療法」まで信じたくなるものです。

「溺れる者は藁をも掴む」・・・の諺の通りです。
もちろん、僕にしても、そうした話を聞くと、つい「グらっ」と、
心が動きますが、先に逝った多くの盟友たちの中で
こうした選択をいくつかしても、
悶絶のうちに、残念にも旅立ったということを見聞きしてきました。
ますます、ガンに「一発で治る」薬はない、
「戦術的ガン治療」を追い求めても、
追いかけごっことなってしまう・・・と、
とても悲しい思いをしました。

昔、僕の知り合いの奥さんは、すい臓ガンの末に
「温熱療法」に加えて
「血管内治療」に最後の望みを託したのですが
「苦しいからもうやめて」と悶絶しながら旅立ちました。

人それぞれに、治療の選択、
いや人生最後の選択の自由はあります。
しかし、僕は、長い長い「ガンの魔病性」との付き合いの中で、
なるべく、物質性や身体性のみならず、
「見ざる力」=霊性や精神性でつながる、いわば
「わがいのちは、大いなるいのちの場の中にある」・・・と
思うようになってきましたから、
宙身一体の「環境場」=「生命場」から発信される、
ときめく如きエネルギーを喜びと感動受け止め、
人生指針を作る=これが「直感的戦略」でしょう。

「科学的戦術」だけでは、
この不透明な時代です。混沌の人生は開けなくなってきました。
これが食道ガン12年を超えて、
胃ガン原発、肝臓ガンその他の臓器への
転移を迎えたいまは、その気持ちが強くなってきました。
いわば生死を超えて「直感的戦略」に身を置くことが
納得いくようになりました。
決して、おかしな宗教心や
いかがわしい民間療法に陥ったのではありません。

「末期ガン、余命半年」と、
あせったり、あきらめたりするのではなく
逆に、手術によって、曲がりなりにも胃の巨大腫瘍は取れ、
半断食状態で宿便も出し、輸血で血も入れ替わったわけで、
いわば、わが身が
「ゼロ状態からの再スタート」の身となりましたから、
良いチャンスだと逆発想したこととなります。

なんとしても、帯津医師の言う、
見えざる力=自然治癒力を高めるための「直感的戦略」で、
後半生の計画を立てようと考えたわけです。
のちに、くわしく述べますが、
その具体的第一番目の退院後の
ホリスティック(全体)な療法として、
いま、いい意味でも悪い意味でもマスコミで話題になっている、
西洋現代医学=「アロパシー」(異種療法)とは対極にある、
西洋伝統医学=「ホメオパシー」(同種療法)
を選択しました。
いわば、ホメオパシーは、「西洋の漢方」といいますか、
身体から悪いものを押し出し、
自然治癒力を高め、「見えざる力」で、
「いのちのレベルを次なる高みに上げる」療法です。
まさに、「直感的戦略」から、
新たな「闘病戦術」を選択したわけです。


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2010年12月16日(木)

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