ガンを切らずに10年延命-関根 進

ベストセラー「ガンを切らずに10年延命」の著者
(元・週刊ポスト編集長)再開・新連載!

第38回
「ガンが治った、ガンが治った、ガンが治った」

僕がこの12年間実践し、これからも続けていこうと思っている、
「直感的ガン闘病のすすめ」=東西ガン療法12種類のポイントと
組み合わせの話の締めくくりです。

●鍼灸
ガンに限りませんが、とくに中高年になってくると、
体のあちこちが痛かったリ、シビレたりします。
その場所が悪いように思いますが、
実はとんでもないところに原因があることがあります。
僕には椎間板ヘルニア、頸椎ヘルニアの持病があり、
これが微妙にガンにも影響しているようですから、
とくに「人体は、氣・血・水のバランスによって成り立っている」
と考える東洋医学の発想を大事に考えています。

その治療のひとつである、鍼灸は、気持ちが良いだけでなく、
心と身体のバランスのとれた状態に戻してくれると思って、
僕は、気功師・鵜沼宏樹さんの治療にかかっています。
入院中も、N治療師に鍼灸をお願いし、
不眠症を改善してもらったりしました。

●内観法(イメージ・トレーニング)
内観法とは、仏教の禅や道教の瞑想法といいますか、
いわば悟りを開いた高僧や不老長生の仙人に真似る
イメージ・トレーニング法です。
帯津院長のように内観法で難病を克服した白隠禅師を理想と仰ぐ、
こころの境地に達することはなかなかできませんが、
このストレス蔓延の時代です。
いっときでも「ときめく」「機嫌よく生きる」ために、
気楽なイメージ・トレーニング法は選択しています。

僕たち夫婦は、106歳まで長命を果たされた、
故・塩谷信男医師を今様の≪仙人≫のように思い、
その「正心調息法」という呼吸法の話を聞くのが大好きでした。
吐いて吸い、吐いて吸いを・・・
25回続ければよいという簡便なものですが、
そのとき、希望を叶えるために唱える言葉があり、
これがユニークでした。

普通、願掛けは「願いが叶いますように」と唱えますが、
塩谷式では「願いが叶った、叶った、叶った」と、
過去完了形=既成事実のように三唱するのです。
すると、中には、本当に願いが叶ったりする人が出てきて
元気が湧いてくるというのですから、
いかがわしいなどというより、なんとも温かいユーモアがあって、
この呼吸法が気に入っておりました。
「ガンが治った、ガンが治った、ガンが治った」と
三唱しながら正心調息法をよくやったものです。

静息(せいそく)時に
「宇宙の無限の力が凝り凝って 真の大和のみ世が生り成った」
(うちゅうのむげんのちからがこりこって 
まことのだいわのみよがなりなった)」
という大断言を10回唱えます。

腹式呼吸に「心の使い方」=想念・内観、
いわばイメージ・トレーニングを組み合わせた長寿法ですが、
このときに、目にはみえない宇宙の無限のエネルギーが
体内に集ってパワーとなるというわけです。
やはり、塩谷さんの長寿達成法の基本には
「健康こそ平和・調和の元」、
つまり「人間という小宇宙は大宇宙という生命体のミニチュアだ」
とする東洋一元論がありました。

               *

ちょっと、話が長くなりましたが、
西洋医学だけに頼らない、東洋医学の発想も取り入れ、
身・魂・心のいのち丸ごとで治療戦略を考える
以上が、これからの新しい発想――
「直感的ガン闘病のすすめ」のポイントです。
洋の東西の医学が進歩しているとはいえ、
拙著やコラムで何度も書いてきましたが、
いまだガンの正体すら分かっていません。
また「一発で完治させる薬」もありません。

しかし、患者は「生きる希望」は捨てたくないものですね。
これぞ「最良の薬」ではないか――、
いま「末期ガン」と疑われ、新たなる災難を乗り越えつつ、
お陰で「延命13年目」を迎えます。
むしろ以前に増して、少しでも
「機嫌良く生きていこう」と養生工夫・治療選択しているのが
我ながら不思議です。

人生観、養生観、治療観、死生観って、
ホンマに「自由」というか、「游息」なのですね。
一時一時の体感を鋭敏にして、
「治療戦略」「人生戦略」を考えてみる――
ますます、この直感発想が大切になって来たと考えています。


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2010年12月31日(金)

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