ガンを切らずに10年延命-関根 進

ベストセラー「ガンを切らずに10年延命」の著者
(元・週刊ポスト編集長)再開・新連載!

第41回
胃手術後の 「食い意地」には要注意

ガン延命患者としては、患者の先輩である
青山勝彦さんの体験アドバイスによると、やはり、
術後、患者が苦労する「後遺症・合併症」のとくに顕著な症状が
「ダンピング(逆流嘔吐)症候群」のようでした。

僕も術後は、胃が食べ物を貯める機能が低下。
「ダンピング(逆流嘔吐)症候群」は、
十分に消化できないまま腸に食べ物が流れてしまう
後遺症ですから、食後に吐き気や嘔吐、めまい、貧血、腹痛や
腹部の膨満感、背中の痛みに悩まされました。

さらに、悪くすると、逆流性食道炎、胆石症、
輸入脚症候群・輸出脚症候群といった後遺症があり、
吻合部(ふんごうぶ)潰瘍、残胃ガンにもなり、
長引く傾向があるそうですが、
いまのところ、そこまでは行きませんでした。

胃の手術経験者ならおわかりの通り、
「ダンピング(逆流嘔吐)症候群」の原因は諸説ありますが、
大きく分けて
●早期ダンピング症候群
●後期ダンピング症候群

――の2期に分けて襲ってくるようです。

●早期ダンピング症候群
胃には消化機能のほかに食物の貯留機能があります。
胃切除後では、食物を貯留する能力が低下しているために、
食べたものがすぐに腸管へと運ばれる。
そうなると、腸管内に急激に腸液が流れ込み、
体内の水分量が低下し、「高張性脱水症状」となります。
動悸、低血圧、めまいなどを起こします。
また、足のむくみを起こします。

1回で取る食事の量を減らすこと、
その分、食事の回数を増やすこと、
また、食事内容を浸透圧活性の低いもの、
炭水化物を減らし蛋白質「とくに動物性」を
多くするといったことが効果的となります。

僕は、マクロビオティック食養生法では禁じられている、
ゆで卵やハムも少々食べて、「むくみ」をとりました。
ようするに、マクロビオティックによる栄養バランスのとり方は
もっとも大切な考え方ですが、
臓器切断の患者には、それ以前に、
からだの「基本機能の回復」がまず必要だということ・・・が
分かりました。

前にも書きましたが、毎朝、栄養バランスの最も良い
「リブレフラワー(玄米全粒粉)スープ」で食事を整える、
また、いわゆる、細胞からの脱水=むくみを防ぐために、
マクロビオティックで教える
「切干大根の煮汁」や「小豆の煮汁」による手当て法を実践。
さらに、寝る前の「びわの葉入りの温浴」
「腰湯」「足湯」を繰り返す一方で、
最低限必要な動物性たんぱく質(アルブミン)をとったところ、
あら不思議。足のむくみも徐々にですが、改善されたのです。

ま、こんな伝統療法の組み合わせ=
養生の知恵は詳しく書いた本はありませんから、
これは僕のなりの「直感療法」ということになります。


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2011年1月3日(月)

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