ガンを切らずに10年延命-関根 進

ベストセラー「ガンを切らずに10年延命」の著者
(元・週刊ポスト編集長)再開・新連載!

第51回
「電子書店」=「病床書店」となる!

苦しくても「病床游息」を楽しもう――、
前回、夭折の俳人・正岡子規の闘病記を上げて
直感闘病のときめきの薦めを書きました。

最近は、世間の価値観が多様化し、また印刷メディアの不況もあって、
よい本、読みたい本を手に入れることが難しくなりましたが、
やっと、iPadなど電子書籍機器や、iPhoneのようなスマートメディアが
たくさんできてきて、
僕のような患者も、遠くの本やに出かけなくても、
古今東西の名著が、易く手に入りました。

本棚もデジタル化されて、
それは便利シフトになりつつあると思っています。
人間、ほんまに長い生きしてみるものですね。
たとえ、わが身は衰えていっても、
工夫をすれば、正岡子規ではありませんが、
「平気で生きていく」「游息する時間」は、結構、掴めるものです。

前回は、名著「病状六尺」について触れました。
35歳にして「結核とカリエス」で悶絶する如くに夭逝した
俳人・正岡子規の本は読む価値があります。
その壮絶な闘病病床記を読むと、
健常者には悲惨に思えることが、
まるで、写生をする如くに、
いきいきと綴られていることに驚きます――と。

わが身の病と照らし合わせて読むと、
「素直に生きることを楽しむ」――、
人生を徹底して「游ぶ」―、
そうした力強いパワーを感じるから不思議です。
人間って、そうそう、「高邁」に死を悟る事など出来ない
「俗物」だということを教えられ、
思わず「ホッ」としてしまいます。

死の1カ月半前の「游息の心境」が、
あちこちに散りばめられ、細かく綴られています。
実に素直です。自然です。虚飾がありません。

この本は昔、買ってありましたが、
もういろいろな本で本棚があふれかえっていますので、
『仰臥漫録』などその他の本は、
iPhoneやパソコンから電子書籍サイト=
つまり、電子書籍書店を通じて購入しています。

iPadからキンドルまで、電子書籍端末をすべて買って、
ばらばらにラインアップされている書籍シフトから本を選ぶのでは、
まだ効率は悪いし、お金もかかるので、
なるべく、僕のジャンルにあった相性の良い
電子書籍書店を通じて購入しています。

僕の後輩に、昔、週刊ポストの編集長や副編集長を経験した
ベテランがおりまして、
いまは「株式会社イーブックイニシアティブジャパン」(
という電子書店サイトを開いています。
ここは、著名漫画家の名作が多いこと、さらに、
東洋文庫や岩波文庫といった
名著名作の古典のラインアップが凄いので、
僕が、愛用活用している、
いわば「病床書店」のひとつであります。

とうとう先日は、正岡子規の
「病状六尺」のマンガ文庫本を購入しました。
正岡子規の俳句や俳論、闘病記を読むのは、
ちょっと手ごわいなあと思う向きには、こうした
『病状六尺 ―漫画読破―』から馴染むのがお勧めです。

ちなみに、青年少年少女漫画から、総合図書、文芸書まで
電子書籍販売数は42,736点にのぼるそうです。
もちろん、iPad機器からもその膨大な漫画や書籍が読めます。


「株式会社イーブックイニシアティブジャパン」
http://www.ebookjapan.jp/ebj/


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2011年1月13日(木)

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