ガンを切らずに10年延命-関根 進

ベストセラー「ガンを切らずに10年延命」の著者
(元・週刊ポスト編集長)再開・新連載!

第73回
「余命半年」か? 「余命1年」か?

胃ガン再発で昇天されたKさんの最期のことを思い出すと、
「うん、おれも≪余命半年≫の道をたどるとすれば、
この春の3月〜5月あたりが、お迎えのときかな?」
そんな風に、一応、覚悟は決めております。

もちろん、末期ガンにも人さまざまで
いろいろなケースがあります。
奇跡的に、もっと延命した人もおられます。
「食道末期ガン」「余命半年」と宣告され、
手術も抗ガン剤も放射線も出来ず、
漢方や呼吸法で養生をし、
体調の良い時は、温泉や旅行に出かけて、
1年以上、それこそ余命を「ご機嫌よく」全うされた、
Sさんの場合がそのケーススタディでした。

ま、僕の場合、
「原発胃ガン第4期」「腹部リンパ転移」「肝臓転移」の
末期ガン症状と診断されていますから、
悲観的に見ると「余命半年」、
ちょっと、運と縁に期待をかけて楽観的に見れば「余命1年」――、
こんな時間シミュレーションを立てて、
生活設計をカミさんと一緒に練っています。

やはり、
「末期ガン」と言われようと、「余命半年」と言われようとも、
「少しでも多く≪ご機嫌≫に過ごせればよし」
やがて、「寿命とともに彼岸に
≪スローランディング≫できればよし」――
これが僕の立場であり、たどり着いた納得いく直感戦略の結論です。

先日、寒風の吹きすさぶ日々の合間に、
木漏れ日の暖かい穏やかな日がありまして、
貧血で少しふらふらしながらも、
近くの公園に散歩に出かけました。
鉄棒で軽く運動しましたが、
ベンチで30分ほど仰向けに寝ながら
足腰を上げたり下げたりの「リハビリ運動」をしました。

澄み切った冬の青空の下で、
木々の葉蔭から燦々と降り注ぐ陽(ひ)の光とは、
まさに、大いなるいのちの源です。
頭の中はカラッポ。
何もいらない!「少欲知足」の気分でした

また、例によって、早春游句が浮かび、
とても「ご機嫌」な一日となりました。

●木漏れ陽に うたた寝ポカポカ ああご機嫌〜

●お見舞いですよ 蕾ふくらむ 寒桜〜

うちに帰ると、カミさんのお茶友達から、
蕾(つぼみ)のたくさんついた
寒桜の鉢植えが届いていました。
僕の書斎がパ―っと明るくなりました。
気持ちのよい一日でした。


←前回記事へ

2011年2月4日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ