誰が日本をダメにした?
フリージャーナリストの嶋中労さんの「オトナとはかくあるべし論」

第35回
露出オーバーの女たち (その一)

女の子は年頃になると色気づいてくる。
わが家の娘も例外ではなく、
中学高校と制服のスカートをいかにたくし上げ、
いかに脚を長く見せるかに腐心してきた。
親はそれを見咎め、厳しく叱るわけだが、
毎日がその攻防戦といってもいい。

スカートの丈は流行によって伸びたり縮んだりするものだが、
この十数年は短いままで上げどまっている。
女たちはなぜこうも太もも露わに肌を見せたがるのか、
男たちは訝るが、
「なに、殿方が見たがるからよ」と女たちは反論する。
別にスカートの丈を短くしてくれなどと頼んだおぼえはないが、
スカート丈にはこうあってほしいという男の願望が
敏感に反映されているのだという。

「見たがる・見せたがる」はどこまで行っても水掛け論で、
どっちが真に助平なのか白黒はつけがたい。
ただ久米の仙人が通力を失った話や
アメノウズメの岩戸神楽のストリップの例を持ち出すまでもなく、
女の白い脛はいつの世にあっても男の心を狂わせてきた、
ということだけはいえる。

女が柔肌をしきりと見せたがるのは遺伝学的にいうと、
男の「配偶行動」を刺激するためなのだという。
(私の肌はこんなにもきめが細かいの。
 どう、このすらりと伸びきったナマあし。
 拝観料は要りませんから、とくとご覧あそばせ!)
とばかりに、ありったけのフェロモンをまき散らし、
少しでも優秀な遺伝子を持っていそうな男の気を引こうとする。
つまり、チラリと見せる白い脛は、
商品をできるだけ高く買ってもらうための内容見本と思えばいい。

内容見本であればふつうジロジロ見たり、
あちこち触ったり、匂いを嗅いだりできるものだが、
それをやると、
「なにすんのよこのおやじ、ヤラしいわね!」と、
たちまち痛棒を食らわせられる。
見てちょうだいと内容見本を惜しげもなくさらしているのは
当の女のほうなのに、よくよく吟味検分しようとすると
それはダメという。
ご丁寧にも、駅の階段などでは
ミニスカートの裾をバッグで押さえ、
好奇な目から逃れようとする者までいる。
(そんなに見られたくないなら、最初からミニなんて履くなよ!)
男は思うが、女は思わない。
いったい本音は見られたいの? 
それとも見られたくないの?


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