杉浦秀子さんが掘り起こしてくれる
日常に埋もれた美のヒント

第21回
声の笑顔

鈴木ソノコさんがみえた頃のお店はすごかった。
一代で銀座の一等地にビルを建てただけのことはあります。
何がそんなにすごいのかというと、
店員さんの接客態度がずば抜けて良かったのです。
好奇心でお店に入っただけでした。
白くなることにそれ程興味はなかったので、
入ってすぐにあるパンコーナーで大きな白パンを買いました。
わざとらしくない笑顔で、柔らかい声で応答しているのですが、
声の質が、近隣にあるどの百貨店でも
経験したことはない声なのです。
心の底から意識しなければ、
お客さんを満足させる声など出せません。
お店というのは、商品を買うだけではなく、
満足も一緒に買ってもらうものではないでしょうか。

綺麗な声は健康でなければ出せません。
体調のバロメーターにもなり得ます。。
けれど、心配ごとがあっても、接客業などで仕事をしているうちに
気分が明るくなってしまうこともありませんか。
気持ちよく仕事をしている人というのはいい。
その気持ち良さが周りに伝わるから。

反対に、電報などを頼んだ時に事務的な応対をされて、
嫌な気分になったことはありませんか。
「義務」で仕事をやっていると言う女性がたまにいます。
電話の声もぶっきらぼうです。
口をへの字にして話しているようです。
日常生活に何一つ楽しいことはなく、
今この仕事をしているのも、
「仕方なく」やっているという様子です。

女性が声の笑顔を振り撒いたら、世の中は変わります。
男性よりも、柔らかな声を先天的に持っているのです。
声の笑顔で誰かを幸福にすることもありますし、
そのお返しで、自分も幸福になれると思うのです。


←前回記事へ 2003年6月30日(月)
次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ