杉浦秀子さんが掘り起こしてくれる
日常に埋もれた美のヒント

第35回
私が居なくなっても変わらない

「私が居なくなっても、変わらない」
そう考えたことはありませんか。
どこから居なくなるかはさまざまです。
会社や家庭、サークル活動などの対象が異なるだけです。
人は多くの集団に属しています。
会社は多くの人が流動的に入れ替わって、
組織を活性化しています。
どんなに優秀な人が辞めても、
会社が傾くことはあまりありません。
サラリーマンならば、一度や二度は
「この会社は自分が居なくなっても潰れない」
と考えたことがあるでしょう。

お母さんが居なくなったらどうでしょうか。
夫とのコミュニケーションも上手く取れておらず、
子供も勉強嫌いで、問題ばかり起こします。
「私は一生懸命家事に仕事にとがんばっているのに、
家族は手伝いもせずにぐーたら寝てばっかりおり、
一体私が何を悪いことをしたというの?
ああ、もう嫌だ。
一人でのんびり暮らせたらどんなに楽なことか。
どうせ、もう子供も手がかからなくなったし、
私が居なくなったって、
夫はオリジン弁当でも食べて生きていけばいいのよ」
と世のお母さんは
一度くらい考えたことがあるのでは?

「私が居なくなっても変わらない」事柄もあります。
しかし、「私が居たら変わる」こともあると思うのです。
サラリーマンの一人一人が全員辞めてしまえば、
会社はなくなってしまいます。
家庭にお母さんが居なくなれば、
家族は家に集合することがほとんどなくなるでしょう。
お母さんが家でがんばっているだけで、
家庭の空気が暖かくなります。
「私が居たら変わる」と信じた時、
私たちの存在は本当に大きくなるのではないでしょうか。


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