杉浦秀子さんが掘り起こしてくれる
日常に埋もれた美のヒント

第43回
継続は美なり

現代はスピードの時代です。
「並一つ」と言うだけで、
5分も経たずに牛丼がでてきます。
「チーズバーガー1個」と言ったと同時に
目の前にハンバーガーがある時代です。
これほど便利なことはありません。
現代社会はまるでドラえもんのポケットのようです。
欲しいものがすぐに目の前に出てくるのです。

一方、私たちは「待つ」ことが苦手になっていませんか。
パソコンの画面が立ち上がるのが少しのろいだけで、
いらいらする。
東京の地下鉄のホームでは、次の電車は
「前の駅をでました」のみならず、
「前々駅をでしました」
という掲示板まででるようになりました。
急ぎの待ち合わせがある時などは、
人に安心感を与えてくれますが、
東京の地下鉄で15分待たされることは滅多にありません。
私たちは随分せっかちになってしまいました。

女性が美しくなる、
ということはすぐにできるのでしょうか。
10歳代、20歳代は髪型を今風にして、メイクを変えれば
すぐに都会風美女に変身することができますし、
生きているだけで美しい状態になります。
若さゆえの傲慢さも簡単に綺麗になれることが
原因だとおもいます。
その後、時間は刻々と過ぎて行きます。
もう、生きているだけで美しい時代はありません。
そしてもっと残酷なことに、
以前のようにすぐには綺麗になれないのです。
すぐに欲しいものが手に入る状況に慣れてきてしまった
私たちは、めんどくさくなってきます。
けれど、そのめんどくさいということが曲者なのです。
化粧水を一日つけても、
すぐにお肌のハリが極端に良くなることはなく、
しかも使い続けなければ本当の効果もわかりません。
美容院でいくら綺麗にしてもらっても、
家でのケアがおろそかでは、髪のツヤはでません。
毎晩、丁寧にシャンプー・リンスを
し続けなければならないのです。
簡単なことをきちんと続け、
綺麗になることを「待って」みませんか。
きっと本物の宝物が手に入ると思うのです。


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