第53回
マシュマロのような文章を書く女性達
色気のある文章を書く女性達がいます。
その文章は、まるでマシュマロを口に入れた時のような、
甘く切ない香りです。
彼女達の文章を読みながら、
「ああ、なんと芳しい文なのでしょう」
と私は文章の香りを楽しみます。
吉本ばななさんや、邱世賓さんの文章には
それぞれに独特な香りがあります。
「こんな文章が私にも書けたらいいな」
と漠然と考えていました。
いわゆる事実を正確に伝える
新聞記事のような文章ではなく、
優しいメロディのような文章です。
吉本ばななさんや邱世賓さんに共通しているのは、
お父さんが文章を書く一流のプロであるということです。
ですから、幼い頃から文章に慣れ親しんだ環境が
彼女達のセンスの元ではないかと私は考えています。
勿論、遺伝的に「向いている」
ということはあると思いますが、
それよりも「いいもの」に常に触れていたこと、
そして本人にそれを察知する能力があることの方が
大切だと思います。
女性が年齢を重ねて行く上でも、環境は大切です。
一緒にいる人が優しく、美しい女性だったのならば、
自分も自らを律することができます。
歳を重ねて、違う世代の女性と交流があったら、
考え方も変わる可能性があります。
美しい文章を読んだり、音楽を聴いていれば、
自然とそんな雰囲気の女性に
なれるのではないかとも思います。
大人になったら、環境はある程度、
自分で作ることが出来ます。
女性が美しく年齢を重ねていく環境を
人それぞれが作ってゆくことが大切だと思いませんか。
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