杉浦秀子さんが掘り起こしてくれる
日常に埋もれた美のヒント

第60回
チャンスを狙え!

私は阿木耀子さんにも憧れていました。
「ああいう女性になれたら、素敵だな」
人はないものねだりで、
なれる可能性は殆どなくても
願わずにはいられません。
大学時代に旦那さんに出会って、
それまで人と話すこともできなかった
内気な性格を引き出してもらったり、
作詞家としてスタートするようになったという所など
旦那様との関わり方もかっこいいではありませんか。

私は上京して、
音楽とは別に作詞も密かにチャレンジしていました。
百恵さんの作詞を阿木さんが手がけていた年頃に、
自分が近づいていたことを知っていたからです。
何度も公募にも出しましたが、
一度もひっかかったことはありませんでした。
あまり採用されないものだから、
3年くらいで自然消滅してしまったのです。
「私の夢はいつもこんな風に終わっちゃうのかな」
自分の将来について、一抹の不安を感じていました。

今回の邱先生の応募はたまたま先生のファンで、
毎日ホームページを見ていました。
1回目の応募で2つの原稿を送りました。
しばらくしたら、先生が「もしもしQさんQさんよ」
で「もう少し送ってください」とおっしゃいました。
私はこの時躊躇しました。
「どうせ、私なんかいつものように落選するに
決まっている。
人生は不公平で、運のいい人だけが夢を叶えるもんだ」
けれど、一瞬こうも思ったのです。
「私はいつも幼い頃からチャンスがあったら、
必ずチャレンジをしてきた。
だから、いつものように一生懸命書いてみよう」
私は7つくらい原稿を書いて送りました。

こうした一瞬でチャンスを得ることもあるのです。
「また、だめかもしれない」と思っても、
「大切な一瞬」を無駄にしないで生活してゆくことは、
何かの分岐点になる可能性があります。
これが、何度も落選し続けた私の実感です。
今回私はたまたま「大切な一瞬」を体験しました。
チャレンジし続けたことは大変でしたが、
「大切な一瞬」の体験は、カイカン。
だから、「チャンスを狙え!」


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