杉浦秀子さんが掘り起こしてくれる
日常に埋もれた美のヒント

第68回
化粧品メーカー改造論?

化粧品メーカーは女性を本当に美しくしたいと
思っているのでしょうか。
勿論、商売ですから商品を売って利益を出さなければなりません。
利益を出すのと同時に、
もっと全女性に綺麗になってもらいたいという点からも
商売をして欲しいなと思います。
私がそれを強く感じるのは、百貨店を歩いている時です。
大抵、1Fに多くのメーカーが固まっています。
どのメーカーも、「会社の顔」にふさわしい、
とても美しい女性がカウンターにいますが、
私のような普通の人間にとって、
あのカウンターは少し恐いのです。
「一度あのカウンターに座ったら、散財してしまう」
とたいしてお金を持っている訳でもないのに、
余計なことを考えてしまいます。
カウンターの前に座っている女性は綺麗な女性が多く、
お金もある程度自由に使える雰囲気のある人が多いと思います。
綺麗な人が、より綺麗になるための場所とも言えるでしょう。
一年以上きちんとお化粧をしていない女性は、
あのカウンターの前を逃げるようにして
通りすぎるのではないでしょうか。

今、化粧品もデフレの影響で、マツモトキヨシのような
薬局に行っても、20%OFFで売られています。
ほんの数年前には考えられなかったことですが、
いくら安くても、あれ程商品の種類が多くあったのでは、
何をどう使ってよいのか分からなくなってしまいます。
化粧品カウンターに堂々と行ける人は、問題ありませんが、
そうでない人は化粧品からますます遠ざかってしまいます。
私は化粧品メーカーに、こちらの女性にこそ、
焦点を当てて商売をして欲しいのです。
化粧のやり方を教えてあげれば、
自然に商品は売れるのではないでしょうか。
それは、地道な仕事で、
すぐに数字になって、売上が上がるわけではないと思います。
原宿にこのようなコンセプトの資生堂のお店があり、
覗いたことがあります。
とても素敵なお店で、今綺麗な人にとっては有意義な所です。
けれど、これから女っぷりを上げたい女性にとっては、
入りづらいお店だと思います。

もしこれから新たなマーケットを狙うのならば、
「これから女っぷりを上げたい人」だとおもいます。
今まで必死に生きてきて、自分を構う時間がなかったけれど、
これから時間ができるので綺麗になりたい、
という女性は日本中にいくらでもいると思いませんか。
そういう女性に、まずは、お化粧の仕方を教えて欲しいのです。
きっと商品も売れると思います。
化粧品メーカーの皆様、日本中の女性を綺麗にしてください。


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