杉浦秀子さんが掘り起こしてくれる
日常に埋もれた美のヒント

第70回
お断りの返事を受け取る時も、スマートに

「ごめんなさい、その日はちょっと都合が悪くて」
と返事をした場合、
「じゃあ、一体いつなら大丈夫?」
と聞き返すよりも、
「あっそう、また時間ができたらということにしましょう」
と答えた方がいいと思いませんか。
前者は相手に逃げ道を作りません。
もしかしたら、身の回りで大変なことになっており、
お遊びどころではないかもしれません。
いちいち、そんなことを人に説明するのも
面倒くさい時もあります。
「時間ができたら」という逃げ道を相手に作ってあげる
ということも、思いやりの一つです。

こちらの質問に対して、相手に逃げ道を作ってあげる
ということは、相手に遠慮していることにもなります。
こうした、言葉のやり取りは、どちらかというと
社会で揉まれている営業の男性が得意です。
また、東京は地方に比べて、相手のことを必要以上に
詮索しないように感じます。
地方はまだまだ「村文化」が残っており、
自分の知り合いのことを全て知っておかなければ
気が済まない、という所があります。
その代わり一度仲間になってしまえば、
友達を見捨てるというようなことはありません。
「村八分」にさえならなければ、安泰です。
いっぽう東京は、地方の村八分者の集まりのような部分があり、
出身も文化も多種多様です。
相手に対して始めから距離を持って接します。
私の住んでいるマンションは世帯が多いため、
住民は百貨店で会う人のようです。
殆どの人は挨拶もしません。
その分、相手とは無関係でもいられます。
地方、東京ともに一長一短ですが、
大人になって上京し、他人と適度に距離を持つ
ということに心地よさを感じています。
「どうして結婚しないの?」
「どうして子供を作らないの?」
「どうして子供と一緒に暮らさないの?」
こうした質問は地方に行けば行く程、執拗に聞かれます。
お断りの返事一つとっても、
「どうして、その日はダメなの」
と聞かれてしまっては、答えに窮することだってあります。
なんでも、自然でスマートなのがエレガント。
まずは、お断りの返事を受け取る時からスマートにできたら、
素敵な大人の女性。


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