第78回
生まれながらに台所を這いずり廻る手
シェイクスピアの「お気に召すままに」のなかに、
「生まれながらにして台所を這いずり廻る手をした女」
という表現があります。
この文章に出会って以来、
私は女性の手について研究をしています。
もう、10年にもなると思います。
「女性の手と客観的幸福度の関係」がテーマです。
何故、手にこだわるかというと、
私は高校まで冬になるとしもやけで手が変形していました。
体質的な問題だったとおもいますが、
多感な時期だっただけに、酷な思いをしました。
「こんな手をしていたら、理想の人とは巡り合えない」
今思うと、無意識にそう感じていました。
結論からお話しましょう。
手の美しい女性は、あくまでも客観的にみて、
しなくても済む苦労をしていません。
あまり浮き沈みのない人生を送っている女性、
とも言えます。
顔だけにお金と愛情を注ぎ、
手にはクリーム一つつけていないのではないか、
というアンバランスな状態の人は、
そこまで気を使う時間がとれない、
アクセクした時間の使い方をしているのか、
原因はわかりませんが、
非凡な人生を送っている女性が多いように感じます。
確か邱先生のお母さんは、
「他人からどのような生活をしているのか、
分かるようにしてはいけません」
とおっしゃっていたと記憶しています。
この言葉は、他人に馬鹿にされたり、
嫉妬されたりしないように、
また、どのような金銭状態でも
心乱れずに生きて行けるように、
という処世術だと思います。
女性の手が美しいというのも、
どんな生活をしているのかな
と男性に不思議がられたりして、ミステリアス。
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