第113回
銀座の美容院戦争
デフレの影響は美容院にも出ています。
銀座の美容院も値崩れが始まっています。
ぱっと思いつくだけでも3件。
カットが2千円以下、染色も2千円程度のお店が
増えてきているのです。
「Shanpoo」という店は数年前に話題になり、
株式上場まで果たしました。
こちらのお店のスタイルは旧来と同様に、
シャンプーする人、カットする人、髪を洗う人、
染色する人、ドライヤーで乾かす人、
と仕事が横割りになっています。
銀座に出店当初は、行列が出来ていて
お店に入るだけでも2時間かかったと記憶しています。
ただあまりにも忙しすぎて、カットする人が
無気力になっているように感じます。
とろんとした目で、
「どうカットいたしましょう」と聞かれても、
あまり綺麗になれそうにないので
一度行ったっきりで止めました。
次にディスカウントしたのは
「サッス−ンカット」という店です。ここは革命的なお店。
先ほどの作業が全て縦割りなのです。
一人のお客さんに対して、
一人の美容師さんが全てを受け持ちます。
他の店で修行した人だけを雇っているので、
横割にする必要がないのです。
ここで働く美容師さんの評判もとても良い。
「お客さんからのクレームは全て自分の責任で、
歩合性だけれども、不必要な人間関係で悩むこともない。
たまに人が手伝ってくれると、すごくありがたく感じる。」
フリーの美容師さんがお店に集結しているだけ、
というコンセプトの店なのです。
ですから仕事の時間も自由に選択できるし、
仕事に対する責任感も出てくるため、キチンとしています。
面白いのは、修行した店のスタイルが基本になっているので、
美容師さんによって、染色をするときに
何時トリートメントをするのか、
ということが違うということもあります。
よく考えてみたら、私はこの2年程で
銀座のディスカウントの美容院に行きまくっていました。
これはただの好奇心で、
腕の良い美容師さんを探していた結果です。
私の「ちびまる子ちゃんの髪型」は
こうした銀座のディスカウント美容師さんによって
作られています。
そしてどのお店も、とても混雑しています。
皆さんの街にも、ディスカウントの美容院は
広がってゆくと思いませんか。
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