第115回
人に嫌われるのが恐くて仕方がない女性へ
私はほんの少し前まで、
「人の顔色ばかり伺って」行動する女性に対して
あまり良い印象を持っていませんでした。
大抵の場合、心にも思っていないことを言っているので
目が泳いでいます。
全ての行動基準が、「他人に嫌われないようにする」
ということに集約されており、
「そこまで自分を抑制する必要が何処にあるのか」
と考えていました。
他人のことばかり気にする人は、
私の深層心理も理解できるらしく、
私のように心の底を見透かしている者を一番避けようとします。
「ゴマを擂っているのを知られたくない」のでしょう。
しかし、私は考え方が変わりました。
「人に嫌われない」行動をする人も好きです。
というのは、一度壊れた人間関係を修復する労力より、
壊れないように気を使った方が、遥かに楽だから。
しかも、年齢を重ねるに従って
自己を抑えることが苦手になってきます。
だから年齢を重ねると友達を作ることはとても難しい。
一般的なオバサンのイメージは
「この世に恐いものなどない」といった振る舞いです。
本当はよく見るとオジサンも、
「相当な頑固者」になっており、自我を抑えられないのですが。
そのくせ、人は寂しがり屋で一人では生きて行けません。
この矛盾だらけの人が、美しく年齢を重ねるのは
容易ではありません。
美輪明宏さんが、「人と付き合うのは、6割で抑えなさい。
そうすれば、人の悪い所を見ないで済みます」
と言っています。
ほんの数年前は「8割」とおっしゃっていた記憶があるので
美輪さんご自身も何か大変な経験をされたのではないか、
と考えています。
私は本を読んで真似してみたいと思うことは、
必ず実行しますので、ここ数年美輪さんの真似をしています。
例え、大恋愛中の恋人であっても、
必ず欠点を持っているのでこの適度な距離の持ち方は
私の経験では心地よく過ごすことができます。
人に嫌われるのが恐くて仕方がないという女性は、
友達も多く、他人への気遣いができる人でもあります。
もし、そういう自分が息苦しくて仕方がない、
ということでしたら、とても正直な人ではないでしょうか。
息苦しくならないで、上手く人を誉められたら、もっと素敵。
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