杉浦秀子さんが掘り起こしてくれる
日常に埋もれた美のヒント

第120回
男性の嘘の華は夜に咲く?

「私は彼が嘘をつかないから結婚しました」
という女性がいました。
夜の街でママさんを経験した女性の言葉です。
もう、15年以上も前に聞いた話ですが、
まだ恋を知らなかった私にとって印象的な言葉でした。
「そうか、大人の男性は嘘を言うのか」
という事実にびっくりしたのです。
確かに昼間の社会でも「本音と建前」があります。
もし、「建前」を嘘とすれば、
男性は昼間から嘘にどっぷりと浸っています。
その男性が夜になったからと言って
急に「本音」を言うはずはありません。
世の中を見ても、「本音」を言っている男性は
「作家」くらいなものでしょう。

嘘をつく男性を多く見てきた女性は、
嘘をつかない男性を好きになったのです。
「彼は口にしたことを必ず実行してくれました」
と敢えてわざわざ話す、ということは
多くの男性は口にしたことを
殆ど実行しないのだと若かった私は感じました。
この女性の何気無い話を聞いて以来、
私は「嘘をつかない男性」を無意識に探し続けている
ことに気が付きました。
男性同僚や男友達とお酒の席で話していても、
「今度何々をあげる」といった社交辞令のような会話も、
実際にちゃんと用意してくれる人を
またも無意識に大切にしたいと感じていたのです。

一方、女性の嘘に対して、
男性はどう感じているのでしょうか。
女性の嘘にさんざん振り回された男性は、
どんな心境に落ち着くのでしょうか。
「女性はもうこりごり?」それとも「ミステリアス?」
女性がいつまでも若々しく、年齢を感じさせない、
というのは嘘の中でも、美しい嘘。
こんな嘘なら、きっと男性も「騙されてみたいな」
なんて思っているのではないでしょうか。
女性の美しい嘘は、昼も夜も魅力的。


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