杉浦秀子さんが掘り起こしてくれる
日常に埋もれた美のヒント

第151回
元旦の朝は素敵

私は元旦の朝が好きです。
「しん」とした神聖な空気を感じます。
帰省して迎えるお正月は、まるで桃源郷にいる様な心地。
空は青く、木々も冬の季節の中でじっと生命を守っています。
部屋や車の中で感じる冬の太陽も薄いオレンジ色の暖かさ。
小鳥もちゅんちゅんと歌を歌っています。
自分も自然と調和している心地良さを感じます。
普段はせっかちな私も、
元旦は特にやることを決めない日なので
安心して時間を過ごしているのかも知れません。
とても静かで暖かい時間の香りを
味わうことの出来る特別な一日が、元旦です。

大きく深呼吸をして、新年の空気を味わいながら、
「今年はどんなことをしようかな」などと考えます。
神聖な空気を吸った脳は活性化されてか、
欲張りなことばかり考えます。
殆ど実現不可能なことばかり考えを巡らした後、
遠い夢は一年では成し遂げられないということに気が付いて
また一から考え直す、と言う様なことを繰り返します。
その繰り返しが終わって大抵は、
やはり今年も一日一日、その瞬間を大切にする他ない
という結論に落ち着きます。
そのうち、「結構当たり前なことさえも出来ていない」
ということにも気が付きます。
その当たり前のことを一日の中で一つだけ行ったとしたら、
昨日よりも今日、今日よりも明日
という様に変化する兆しを作って行ける予感がしませんか。
それがたとえ、郵便物の整頓という様な
身近なものであっても、何だか身体が軽くなって
別のことがどんどん出来そうな気分がします。

皆さんはどんな元旦をお過ごしになりますか。
きっと、「今年はこんな年にしたい」
とお考えになることだと思います。
人は必ず、自分の事だけは一生考え続けます。
元旦の朝の香りはきっと皆さんに
新しい変化をもたらしてくれると思います。
ゆっくり冷たくて心地よい空気で深呼吸して
色々な思いを巡らせて見るのも素敵。
今年も皆様にとって良いお年になるようにお祈りします。
そして、本年もまたよろしくお願いします。


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