第163回
ぼーっとする養生
一番好きな時間はどんなことをしている時ですか?
私は寝っころがって音楽を聴いているとき、
同じく寝っころがって本を読んでいるときです。
その後で心の奥底に、大切な音や言葉をしまい込みます。
美味しい飴を口にした様な、甘い時間。
最近本屋さんに行くと、
「何もしない時間」について書かれた本が増えています。
私達の生活は便利な物が増えたにも係らず、
随分と忙しくなってしまいました。
それは、スピードが求められるようになったから。
何もしない時間があるのは、
私達にとって贅沢な時代になってしまいました。
ここ最近芸能界で、島や沖縄出身のタレントさんが
活躍しています。
きっと彼らは幼い頃、都会の子供の様に
あくせくと時間を過ごしていないと思います。
ゆっくりと昼寝をしたり、散歩したり、
海岸に座って海を眺めたり。
遊びもおもちゃで遊ぶというよりも、
自分で遊びを作り出しているのでは?
きっと自然からのエネルギーを溜め込んでいたのでしょう。
何もしていない時間が長かったため、
都会に出てエネルギーを出すときに、
一気にそのパワーが爆発するのではないでしょうか。
人間の一生を見たときに、
栄養を溜め込む時と、それを出す時があるのだと
思うことがあります。
すごい人は、邱先生の様に栄養を溜め込みながら
走ることが出来ますが、そんなすごい人は稀です。
一つの文化が形になるには、10年。
一般の会社でも技術屋さんが一人前になるのに
10年かかると言われます。
色々な時間軸が同じ時代にあるのです。
私達は同じ物差しで、時間を測ることは出来ません。
そんなことを考える、
ぼーっとした時間が大切だと思いませんか。
このままじゃいけないと焦っていたり、
何もしたくないときは、
ぼーっと養生してみるのも、贅沢。
そんな時にこそアイデアがぽっかり浮かんだり、
願いを叶える方法が簡単に見つかったりします。
女性を美しくする栄養も、
ゆっくりした時間に染み渡ると思いませんか。
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